
「人気のワインはハズレがない!」そう感じる方のために、2024年に当店で売れたベストセラーワインをご紹介。価格帯・タイプ別に分類し、傾向を考察します。売れ筋なのはリピートの証であり、家飲み用も特別な日の1本にも安心。みんなが飲んでいるワインから、あなたの定番お気に入りを見つけませんか?
集計方法
本記事では2024年のベストセラーワインを、価格帯とタイプ別にご紹介します。
COCOSはこの本店のほか、楽天市場、Yahooショッピング、Amazonでも販売しており、その合計です。ランキングは本数ベースで集計しており、完売&再入荷未定のワインは除外しました。
3000円以下赤ワイン BEST5
3000円以下の赤ワインでは、なんとBEST5全てがカベルネ・ソーヴィニヨンでした。しかも全てアメリカ産、うち4つはカリフォルニア産です。
ピノ・ノワールと並んで赤ワインの人気品種ですので、ある程度は納得。しかしピノ・ノワールが1本も入っていないことについては、次のような理由を考えます。
- この価格帯では満足度の高いピノ・ノワールの銘柄が多くない
- カベルネ・ソーヴィニヨン好きは同じ銘柄をリピートしがち。ピノ・ノワール好きはいろいろな銘柄を飲み比べたい
こういった傾向が「カベルネ・ソーヴィニヨンが独占」という結果につながったのではないかと考えています。
第1位 「コスパ・カベルネ」のコンセプトどおり
ワシントン州のスター生産者の一人、チャールズ・スミス。彼が「アメリカで最もコストパフォーマンスの高いカベルネ・ソーヴィニヨンをつくるんだ」というコンセプトでつくるのが、この「ワインズ・オブ・サブスタンス」です。
特別な日の1本ならともかく、何度もリピートする我が家の定番ワインにとっては、「コストパフォーマンス」はとっても大事。生産者の意図どおりのワインが出来上がり、それを消費者が納得している証拠が、この売り上げ本数No.1でしょう。
味わいはワシントンのカベルネ・ソーヴィニヨンとしては親しみやすいもの。樽香が強く前に出ていて、酸味やタンニンは比較的おだやか。濃厚でスムースな味わいです。


第2位 一度はまったら抜け出せない!
こちらもリピートがかなり多いワインで、手頃な価格なのに香り豊か、樽香のこうばしさが際立っています。
「SUBMISSION」という単語を直訳するなら「関節技」。きっと「一度ハマったら抜け出せない」という意味なんだろうなと想像していましたし、そんなリピート率です。でも生産者から話を聞くと大きく違いました。
このワイン、もともとは「オベイ」という名前で販売していたものの、服のブランドで商標登録されていたために変更が余儀なくされました。もう一つ考えていた「サブミット」も使えなかったので、「これはもう降参だ、にっちもさっちもいかない」という意味で「サブミッション」とつけたそうです。なんでも「もうどうにもならない」という意味があるのだとか。
この価格と味わいに「降参!」している人は多いようです。


第3位 「飲みやすさ」は正義!?
「飲みやすい」味わいとは何かは、人によって違います。でも赤ワインにおいて「飲みにくい」と感じる要因なら推測できます。強い渋味や酸味、複雑すぎる風味などでしょう。
このイーターは、そういうワイン初心者に嫌われがちな味をなるべく排除したような、いい意味で「当たり障りのない」味わい。カベルネ・ソーヴィニヨンは渋味が強く出やすい品種なのに、醸造によって穏やかスムースにしています。
この「幅広い消費者に好まれる、角の無い味」づくりが受け入れられているのでしょう。同じブランドの白ワインもランクインしているほか、「ベンド シャルドネ」も実は同じ製造元です。
第4位 渋味を出さない味づくり
この「マックマニス」もまた、渋味を抑える醸造をしています。
赤ワインに渋味があるのは、果汁に果皮や種を浸した状態で発酵させるから。このワインは色素や風味が適度に抽出された段階で発酵途中にプレスを行い、果汁のみで発酵を完了させます。ボジョレー・ヌーヴォーに少し似たつくりで、だから渋味があまり抽出されないのです。
またカベルネ・ソーヴィニヨン100%ではなく、プティ・ヴェルドやプティ・シラーといった補助品種も使用します。これが低価格帯なのに果実味豊かで複雑性もある味わいの要因でしょう。
第5位 甘くて濃い!振り切った味
「カリフォルニアの低価格帯カベルネ・ソーヴィニヨン」のイメージは、みなさまどんなものを想像しますか?熟したフルーツとオーク樽の甘い香りが漂い、口当たりに厚みがあってなめらか。そんな感じではないでしょうか。
上品な酸と引き締まったタンニンという、ブドウ品種の特徴とは少し違います。それでも上記のイメージどおりに振り切ったつくりをしているのが、この「クリムゾン・ランチ」。
おそらく意図的に少し糖分が残った状態で発酵を止めているのでしょう。香りだけでなく味わいにもほのかな甘味を感じます。それが「飲みやすさ、親しみやすさ」につながるゆえの、この人気だと推測しています。
3000円以下白ワイン BEST5
低価格帯白ワインのベスト5も、当店にとっては「定番」といえる顔ぶれとなりました。
やはりシャルドネが人気!その中で1つだけソーヴィニヨン・ブランが食い込みます。こちらもカリフォルニア産が大人気という結果です。
第1位 美味しさだけでないブランド戦略の勝利!?
ワインづくりも商売ですから、たくさん売れ続けるのが『成功』なのは間違いない。そのために「美味しさ」は最重要要素の一つですが、それだけで売れ続けるほど簡単ではありません。人によって「美味しい」の定義は違い、また美味しいワインは他にもいろいろあるからです。
その点でこの「ブレッド&バター」のマーケティング戦略は上手い。
アルコール度数が高くヴァニラのような樽香が強い、決して万人受けする味ではありません。しかし強烈であるがゆえに替えの効きにくい味わいです。そして「ブレッド&バター」という名前は、ワインに詳しくない人にも覚えやすい。「何かワインを買おうかな~」と考えるときに、候補に上がりやすいのです。
好みは分かれるでしょうが、好きな人はずっと飲み続けたくなる味と価格。美味しさとマーケティングの成功が、毎年のように売り上げNo.1の理由でしょう。


第2位 小難しさなく思った通りの味
カベルネ・ソーヴィニヨンに続いてシャルドネもランクイン。
同様に味わいとして突出したところはありません。トロピカルフルーツのような果実香とヴァニラの甘い樽香が調和し、なめらかで飲みごたえのある味わい。上品さはあまりなく、かといって特別濃厚でもありません。
そんな「手頃なカリフォルニア産シャルドネ」というイメージどおりの味わい。例えば類似商品が並ぶ試飲会などでは選ばれない味です。
でも通販などで飲まずに買うなら、「イメージどおり」というのは安心感につながります。ヴィンテージ差も私は感じません。一度気に入ったなら、いつ買っても記憶通りの味。それがリピートにつながっているのではないでしょうか。
第3位 白も振り切った味づくり
シャルドネもカベルネ・ソーヴィニヨンと同様、「こういう味が好きなんでしょ?」と言わんばかりの振り切った味づくり。
トロピカルフルーツとヴァニラなどの甘い香り。その香りのイメージどおりのほのかな甘味を感じる味わい。樽香に加えて補助品種をうまく使っているのが、この甘い香りにつながっているのでしょう。
基本はアメリカのスーパー・量販店などの市場をターゲットにしていると思われますが、日本でも大人気です。
第4位 老舗のブランド力は強い!
グレープフルーツやグリーンハーブ、青草のような爽やかな香りのある、フレッシュな白ワイン。そんな味わいでかつて世界中で流行した「マールボロ産ソーヴィニヨン・ブラン」のスタイル。そんなイメージをつくった老舗企業の一つがヴィラ・マリアです。
労働者の権利が法律で強く保護されているニュージーランド。ワイナリーが企業として大きくなるのはかなり難しい国だと聞いています。ヴィラ・マリアについてもいろいろ問題は起こっているそうですが、それでも老舗のブランドは強い。
1年ほど前に輸入元が変わってから、当店ではさらによく売れるようになりました。
第5位 値上がりしたとはいえ圧倒的に安い!
「カリフォルニア産シャルドネ」らしい味を低価格で。このワインのコンセプトはそんなところでしょう。もともとはスーパーマーケットチェーンが依頼してつくられたワインだと聞いています。
日本に入ってきた当初は1000円を切って販売していました。その価格で樽香のあるシャルドネというのは圧倒的!
それに比べたら値上がりはしてしまったものの、為替相場の変動を考えれば、輸入元さんは小幅な値上がりになるよう努力されていることがうかがえます。
3000-5000円赤ワイン BEST3
「普段飲みワインは3000円まで」
晩酌の予算はご家庭によって様々でしょうが、気軽に買えるワインのボーダーが3000円という方はそこそこ多いのでは?値上がりして3000円を超えたときから売れにくくなったワインが多くあることから、そう推測しています。
となれば3000-5000円というのは、いつもよりは高価な、それでいて特別な日に飲むほどではない価格帯。ちょっとしたご褒美にいいのでしょう。
第1位 COCOS不動のNo.1!?
当ブログを始めたころから、一貫して売れ続けているのがこちらの「ナパ・ハイランズ」。
人気に火がついたのは明石家さんまさんがテレビ番組でおすすめしたことから。でもそれは2017年のことです。それ以降もいろいろなワインがメディアで取り上げられ、一時バズって輸入元完売し、それ以降は平常の売り上げに戻っています。
ずっと売れ続けているこのワインが特殊なのです。
「ナパ・ヴァレー産カベルネ・ソーヴィニヨン」というのは、一種のブランドカテゴリ。その中でなパハイランズは低価格帯です。でももっと安いカベルネもいくつもあります。
さんまさんはきっかけにすぎません。売れ続ける理由は、他と比べてもやっぱり戻ってきてしまうような、引き付ける美味しさがあるのだろうと推測します。
第2位 ピノ・ノワールらしくないけど大人気
3000円以下のBEST5にはピノ・ノワールが一つもなかったのに、この価格帯では第2位と3位にランクイン。先ほどは「ピノ・ノワール好きは飲み比べが好き」と予想しましたが、この銘柄に関してはその対象外でしょう。らしくない味なのです。
一言でいうなら甘い。「甘口ワイン」というほどではなくとも、オーク樽の香りとともに残糖の甘味があります。ピノ・ノワールに期待するような繊細な口当たりや上品な酸味は感じません。もちろん産地の個性を表現しているワインでもありません。それでも楽天のレビューを見ると「飲みやすい」と高評価です。
「気に入った味のワインをリピートしたい」という方にとっては、確かにこれに変わるピノ・ノワールはそうそう見つからないでしょう。
3位 Yahooの記事がきっかけ?バズったワイン
昔から人気のあったワインですが、2024年にはずいぶん売り上げを伸ばしました。おそらくきっかけはKOZEさんのこちらの記事がYahooニュースで紹介されたから。
やっぱり「本当はもっと高いのだけれど、ワケあって安い」というのは、消費者の購買意欲をくすぐるようです。
2019年ヴィンテージまでと2020年ヴィンテージ以降で、結構味が変わっています。ブドウの産地が変更になったからです。高めのアルコールによる力強い味わいではあるものの、「ピノ・ノワールらしい」と言える範疇でしょう。
5000-1万円赤ワイン BEST3
5000円を超えてくると、普段から気軽に同じ銘柄を飲み続ける人の割合は減ってくるのでしょう。本数ベースでは先述の価格帯に比べてずいぶん少なくなります。
この価格帯においても「カリフォルニアが強い!」という結果となりました。
第1位 パイオニアの根強い人気
カリフォルニア産ピノ・ノワールのパイオニアとして、オー・ボン・クリマと並んで昔から人気の「カレラ」。そのスタンダードキュヴェが第1位でした。5年ほど前から比べるとずいぶん値上がりしているものの、そのブランド力と人気は変わらないようです。
香りの複雑さと上品さ。ピノ・ノワールに期待される味わいをきっちりと表現しています。
ただし2025年から、輸入元がJALUXさんからエノテカさんに変わります。ブランドの人気は変わらずとも、当店での売れ行きは今年大きく変わるかもしれません。


第2位 プレミア感が無くなって、もはや定番
ご存知X-JAPANのYoshikiさんが、先述の「クリムゾンランチ」のメーカーであるマイケル・モンダヴィとコラボしてつくっているワイン。
数年前は発売日に注文が殺到するほどの人気でした。2024年は爆発的な売れ行きはなくなり、ある程度安定して在庫がある状態だったもののこの結果。
「普段よりちょっといいカベルネ・ソーヴィニヨン」として、日本の市場に定着してきたということではないでしょうか。
第3位 じわじわと人気拡大中
それほど多く売れるイメージがなかったワインで、正直第3位は意外でした。
履歴を見返しても、まとめての注文は多くて6本。基本は1~3本くらいの販売が継続的にあってこの順位です。
「日本人生産者がつくる、日本の食事に寄り添うワイン」というコンセプトが、しっかりとワインの味わいに表現されている結果と言えるでしょう。


3000-1万円白ワイン BEST3
白ワインも5000円を超えると売り上げ本数はぐっと減ります。
3000~1万円と区切りましたが、実質は3000~4000円が上位を占める結果となりました。
「いつもよりちょっといいワインを飲みたい」というシーンでは赤ワインを選択しがち。そういう結果なのではないかと推測します。
第1位 珍しい産地なのに正統派な味わい
ヤルデンのシャルドネは当店で昔から人気の続いている銘柄です。
その産地はイスラエル。最初は「イスラエルでワインをつくっているの!?」という物珍しさから興味を持たれる方も多いのではないでしょうか。
それでも珍しさだけでは人気は続きません。価格に品質が伴ってこそリピートされます。
産地が珍しい割には、ヤルデンはどの品種でも典型的なブドウ品種の味わいを表現します。良い表現ではないかもしれませんが、「思ってたより普通に美味しい」のです。
安心できる味で、珍しさから記憶に残りやすい。それが継続して売れる理由でしょう。
第2位 名前と見た目の憶えやすさ
さきほどの「ブレッド&バター」とよく似た名前で、こちらもよく売れています。鮮やかな黄色のエチケットも、「こないだ飲んだあのワイン」として思い起こしやすいのでしょう。
ジャム・セラーズは他にもいろいろなワインをリリースしていますが、よく売れるのは圧倒的にこのシャルドネです。
「楽しく、元気になるワインをつくろう」そんなワインのコンセプトが、見た目や味わいに現れています。
第3位 木村さんファンなら毎年購入?
「香りをかいで思わず笑顔になるようなワインをつくりたい」
手の届く範囲で実直なワインづくりを続ける木村さんのワインは、確実にファンを増やしています。ただし生産量の拡大は見込めないため、通年販売できるものではありません。
毎年9月ごろにその年のワインが入ってきて、翌年の春~初夏に売り切れるサイクル。当店は結構在庫を抱えるので今も残っていますが、この時期他店ではあまり見かけないはずです。


1万円以上赤ワイン No.1
この価格帯になると、赤ワイン・白ワインともに定番で供給されるものが少なくなってきます。多くがスポット商品、1年でその時だけ入荷して、在庫が無くなれば次のヴィンテージ待ちという具合。
その中で売り上げ本数を積み重ねられるのは、1万円以上の価格に値する品質のワインを、たくさんつくり続けられるという証。それだけ素晴らしい生産者だということです。
第1位 チリの大御所ワイナリーから
チリのプレミアムワイン生産者として地位を確立しているエラスリス。2000円台のワインもつくる中で、手頃なワインに負けない本数を売り上げているのが、この「ドン・マキシミアーノ」でした。
正直1万円出せば、美味しいカベルネ・ソーヴィニヨンは世界中にいっぱいあります。「チリワインはコスパがいい」というのも、この価格帯ではなかなか言えないでしょう。それでも売れ続ける何かが、この力強くも上品な味わいにはあるのです。
1万円以上白ワイン No.1
白ワインこそ、1万円を超えて年中供給される銘柄は多くありません。なので外さない高級白ワインが必要になったとき、「こないだ飲んだあの美味しかったワインなら安心だ」と思っても、なかなか手に入らないのが難しいところ。
いつでもだいたい手に入る、いつ飲んでも美味しい銘柄を知っておくのはいかがでしょうか。
第1位 大手ブドウ栽培者の値ごろ感
ハドソン・ワインズは、ワイナリーとしてよりもブドウ栽培者として有名かもしれません。
一番有名なのはコングスガード。そのスタンダードのシャルドネに使われているブドウの一部は、このハドソン・ヴィンヤードから供給されています。3万円台半ばです。
醸造家の要望に非常に細かく応えて、素晴らしい品質のブドウを供給してくれる。その信頼が厚いハドソン。「Hudson Vineyard」の名前がつく他のワイナリーのシャルドネは、これよりはるかに高価に取引されます。
そう考えるとハドソン自身がつくるこのシャルドネは割安感があります。それが人気の理由でしょう。
シャンパン以外のスパークリングワイン BEST3
スパークリングワインにおいては、
- シャンパン = 高級品
- シャンパン以外 = 日常消費用
という構図が出来上がっています。シャンパン以外の高級で美味しいスパークリングワインもありますが、売上本数としては少ないものです。
まずは日常的に消費するスパークリングワインのランキングから。
第1位
楽天市場のレビューを見るなら、飲食店さんが定番として使ってくださっていることが分かります。年間を通して売れ続けているのはそれが大きな理由でしょう。
「シャンパーニュにも負けない」というレビューもいただいています。それに同意するかは置いといて、しっかりと泡感のあるクリーンな味わいなのは間違いない。第3位の「ブリュット・ゼロ」と並んで、当店で売れ続けているワインです。
第2位 2024年の大躍進!こんなに売れるようになるとは・・・
1位、3位のシャトー・ド・ロレは昔から売れていた銘柄ですが、こちらは昨年大きく本数を伸ばしたもの。
仕上げの甘味添加をしない「ブリュット・ナチュレ」極辛口なので、特に夏場の暑い時期におすすめしており、以前から夏はある程度売れていました。しかし昨年は1年を通して好調。売り上げ増加の理由はわかっていないのですが、冬場も結構な売り上げがあります。
レビューを見ると「スッキリ、クセのない味わい」を挙げている方が多いです。
第3位 晩酌のお供なデイリーワイン
こちらも甘味添加をしない極辛口のスパークリングワイン。第1位の「ブリュット」との一番の違いはそこです。
レビューを見る限り、どちらも飲んだ上で「ブリュット・ゼロ」をリピートされる方もいらっしゃるようで。普段の料理とあわせやすいことを気に入った理由に挙げておられる方もいました。
「飽きない味」というのが、本数を積み重ねる重要な要素なのは間違いありません。
シャンパン人気No.1
シャンパンの人気ランキングというのは、他のものに比べいろいろな要素がからんできます。
というのも有名な銘柄は取り扱い店舗が非常に多く、他店との価格競争が激しいジャンルだからです。有名な「モエ・エ・シャンドン ブリュット・アンペリアル」や「ヴーヴ・クリコ イエローラベル」が当店であまり売れていないのは、他店に価格負けしているからでしょう。
今回の第1位も、それほど本数で突出したものではありませんでした。
第1位
ビルカール・サルモンは有名シャンパンの中ではやや高級志向。一般的な量販店やスーパーではほとんど見かけず、百貨店やワイン専門店が中心です。
味わいも一般消費者層というよりは、ワイン好きが好む高級感のある味わいだと感じています。
単純な安売り合戦にならなかったことから、当店の優位性が保てた結果ではないかと推測します。
ロゼワインBEST3
スティルのロゼワインは、手ごろに美味しいものがたくさんあります。また食事との相性の良さから、日常の晩酌に使いやすいのもうれしいところ。
ただし「予算を上げればぐっと美味しくなる」ということは、そんなにないと考えます。赤ワインに比べると価格による差が小さ目。なので手頃な価格帯を中心に取り揃えているのですが、ランキング上位は意外にもちょっと高めのロゼワインでした。
第1位 『メシワイン』として定着してきた?
バスク地方の特産ワイン「チャコリ」は、数年前から特集などでご紹介してきました。その魅力はなんといっても料理を選ばないこと。魚介料理をはじめ様々な料理に寄り添い、食事のテンポを上げてくれるような『メシワイン』:なのです。それもレストランのキチっとした料理ではなく、家庭のいつもの夕食、晩ごはんです。
白ワインのチャコリの方がメジャー、この生産者も「アラバコ チャコリ ピルピル」の方がよく売れています。しかしその差はわずかでした。輸入元の社長さんは、「醤油を使った料理には、白よりロゼのチャコリがうまい!」とおすすめします。
第2位 プロヴァンス・ロゼの定番として
『ハリウッドスターのブラット・ピットが所有する』
そのうたい文句とともに日本に紹介されたこの「ミラヴァル」は、すっかり定番として定着したようです。
ある程度ヴィンテージ差があると私は感じており、年によっては届きたては硬い印象のときもあります。それもまた毎年飲む楽しみともなり、この珍しい形のボトルとともに記憶に残るのでしょう。
第3位 売れている理由をこちらが知りたい!
正直このワインが第3位なのが不思議!
確かに味は美味しいです。ロゼワインらしいチャーミングな果実味と上品さがあり、目を引くボトルも魅力の一つ。
ニューヨークのワインというのは物珍しさになりますが、ただし価格は割高感があります。アメリカの西海岸と東海岸では輸送コストが違います。
受注を見る限り、まとめ買いも頻繁なリピートもなさそう。何を参考に購入いただいているのか、知りたいところです。
人気ワインが口にあわない。変ではありません
ここまでCOCOSの人気ワインをご紹介してきました。あなたのお気に入りワインはランクインしておりましたでしょうか?
知らない・飲んだことのないワインがあったなら、ぜひあなたの検討リストに入れてください。ご紹介したワインのほとんどは、何度もリピートされるお客様がいるからこそランクインしています。リピートしたくなる理由は必ずあります。


一方で「このワイン飲んだことがあるけれど、口に合わなかった」という方も当然いらっしゃるでしょう。全くをもっておかしなことではありません。それほどワインの味わいの幅は広く、消費者の好みの幅も広いのです。
また、ネット通販でたくさん売れるワインと、日本全体で流通しているワインの傾向は大きく違うはずです。もちろん当店の傾向もあり、カリフォルニアワインがよく売れているのは、その品揃えが多いからというのもあります。
よく売れているワインを選ぶのも、あえて選ばないのもあなた次第。次回のワイン選びの参考になったならうれしいです