《シャルドネの発酵容器について》
樽熟成してシャルドネをつくる際、発酵の段階ではステンレスタンクを使うか、それとも発酵からオーク樽でそのまま熟成させるかという選択肢があります。
樽の風味がより現れるのはステンレスタンク発酵・樽熟成です。最近は部分的にステンレスタンク発酵・熟成して、フレッシュさをキープしようと工夫する生産者も多いです。低価格帯では特に。
その点でこのフィリウスは、普段飲みの価格ながら樽発酵・樽熟成で口当たりの質感が非常にいい。酸素接触によりフレッシュさが失われやすいつくりながら、涼しい気候ゆえ見事にフレッシュな味わいに仕上がっています。
《テイスティングノート》
メロンやパイナップルといった割と熟度の高いフルーツのキャラクターを感じながら、香りからもスマートな味わいを予想します。クリスプな酸味を持つ直線的な味わいで、余韻には柑橘の風味と塩味のようなミネラル感が広がります。
《生産者について》
1967年トム・カリティ博士により西オーストラリア州マーガレット・リヴァーで最初に設立されたパイオニア的ワイナリー。この銘醸地を語る上では外すことの出来ないマーガレット・リヴァーを代表する造り手です。赤はカベルネ・ソーヴィニヨン、白はシャルドネが特に有名で、世界中の著名なワイン評論家に高く評価されています。2017年最優秀ニューワールド・ワイナリー賞受賞しました。
Vasse Felix Filius Chardonnay