《ソノマ・コーストについて》
今でこそシャルドネとピノ・ノワールの銘醸地として有名なソノマ・コーストですが、かつてはブドウ栽培には「寒すぎる」地と考えられてきました。
その大きな原因が、カリフォルニア名物でもある霧。太平洋の寒流を受けて流れ込む霧によって、日照時間が限られる結果、ブドウの成熟が足りないとされていたのです。
元苗木業者のウォルト&ジョアン・フラワーズは、後に「キャンプ・ミーティング・リッジ」と呼ばれる土地を見出します。ここは標高400mの高地にあり、霧が届きません。ブドウは強い日差しによって成熟するが、気温は非常に低い。それでも山の麓よりは暖かいのです。そんな特殊な環境は、凝縮した果実味と高く上品な酸味という相反する要素が同居する特異なシャルドネを生みます。
《テイスティングノート》
明るい柑橘系のアロマに白い花、ドライアプリコットや火打石のニュアンスも感じます。熟したフルーツのエネルギッシュな味わいを持ちながら、甘い風味はかなり抑え気味。美しく直線的な酸味がバランスをとっています。
Flowers Sonoma Coast Chardonnay