ワインの選び方

一口目から「美味しいっ!」5000円で選ぶフルボディな格上赤ワイン7選

2024年12月15日

一口目から「美味しいっ!」5000円で選ぶフルボディな格上赤ワイン7選
 
いつもより高いワインには、相応の満足を求めたい。でもその選び方、迷っていませんか?一口目から思わず「美味しい!」と言いたくなるワインは、タイプとポジションで絞り込むのがポイントです。そうすればワイン初心者でも違いが分かる、格上赤ワインに出会えるでしょう。いつもとは別格のぜいたくワインで、特別なひと時を優雅に楽しみましょう。
 

こんな方におすすめ!いつもより高級なワインを選ぶあなたに

 
ワインがこれほどまでに種類が多いのは、それを楽しむ消費者の好みが多様だから。5000円出したとて「100人中100人が美味しいというワイン」はあり得ません。選択肢が多いこと自体は良いことなのですが、いざ選ぶとなると迷ってしまうことも多いでしょう。
この記事は常日頃3000円以下くらいの手頃なワインを中心に楽しんでおられる方を想定して書いています。こんな時のワイン選びに困っておられませんか?
 
〇自分へのご褒美にいつもより高級なワインを飲みたい。でも選び方がわからない
〇友人宅での飲み会に呼ばれたから、いつもよりちょっといいワインを持参したい
〇高価なワインはなんとなく美味しいと感じるが、何が違うのかイマイチよくわからない
 
 

自分へのご褒美にいつもより上等なワインを

 
12月は1年の総まとめであり、ボーナスが支給される月。ついついお財布のヒモも緩んでしまいがちです。
それもあって「いつもの晩酌ワインはシビアな予算でやりくりしているけれども、この季節くらいは贅沢したい!」と考える人も多いはず。大変すばらしいと思います。だってご褒美があるからこそ、人間がんばれるものなのですから。
 
 
しかし限られた予算からいつもより高いワインを買うわけです。高いなりの満足感が得られないとダメ。「またこんな美味しいワインを飲めるように、来年も頑張るぞ!」と活力が湧いてきてこそ、ご褒美たりえます。
 
高いワインほど一般的には高い味がします。それでもあなたが期待する「高級ワインの満足感」が得られるかというと、あてずっぽうに選んでいてはかなり運の要素が強いと言えるでしょう。この理由は後述します。
 
 

友人宅への飲み会で一口目から美味しいワインを

 
1本のワインを友人・知人と「美味しいね」と笑顔で飲む時間は素晴らしいものです。一方で1本のワインを多くの人で分けるほど一人分は少なくなり、すぐに飲み終わってしまいます。
 
ワインは抜栓後にも時間で大きく味わいが変化するものです。料理によっても感じ方を変えます。
例えば飲み始めて1時間後に美味しさのピークに達するワインは、8人での飲み会には不適当です。
 
 
大人数で味わうのであればあるほど、ワインには小難しさがなく、一口目から「このワインおいしい~!」と訴えかける力が求められます。もちろんある程度万人受けする味わいであるに越したことはありません。
 
 

高価なことへの納得感

 
私がいくら言葉を尽くしたとて、実際にそのワインを飲んでいないあなたが購入を決めるには、多大な決断力と冒険心が必要でしょう。いつも飲むワインより高価ならなおさらです。
 
その際に必要なのは、きっと詳細な風味の表現ではありません。そのワインが生産者にとってなぜ高価なのか。その納得感です
逆に「なるほど、これほど手間をかけるからブドウが少なく高品質になり、ワインも高価になる」。その納得感は、いつもより多くのお金を喜んで払えることにつながります。
 
 
上記の3つの理由に少しでも共感されるなら、ぜひ引き続きフルボディで濃厚なワインのご紹介をご覧ください。
 
 

フルボディの格上赤ワイン7選

 
一口に「フルボディ」といっても様々な品種や産地があるので、その風味も多様です。自分好みのワインを選ぶうえで注目すべき点は2つ。渋味の強さと甘い風味です。「甘い風味」については後程解説しますが、どれも甘口ワインというわけではありません。
通常なら酸味の強さもポイントになります。しかし今回は「一口目から美味しく感じる、小難しくないワイン」というテーマで選んでいるので、酸味はせいぜい中程度まで。大きくは差がないのでポイントから外しました。
 
 

コスパワイナリーのプレミアムは間違いない!

甘い風味:
★★★★☆
 タンニン:
★★☆☆☆
ラインナップの上級
 
ボーグル・ヴィンヤーズはカリフォルニアの大規模ワイナリーの一つ。1000円台から非常に優れたワインをつくるので、ひょっとしたら何かしら飲んだことがあるかも?
ラインナップは何段階にも及ぶので、「上級であるからには高級感のある味を」というのは非常に意識されています。このワインは「カリフォルニア産カベルネ・ソーヴィニヨン」というスペックだけではむしろ高価な方。しかし味わいはこのエチケットに負けず劣らずインパクトがあります
新樽熟成100%による甘く香ばしい香り。その風味のち密さは開けた瞬間からムンムンと香ります。一口飲めば、これを2000円のワインと勘違いする人はいないでしょう。
 
 

この美味しさは人に教えたくなる!

甘い風味:
★★★☆☆
 タンニン:
★★☆☆☆
ラインナップの上級
 
さきほどのジャガーナットが樽の甘い香りなら、こちらは樽も感じつつもフルーツの甘い香り優勢。フレッシュフルーツというよりコンポートを想わせるほどの熟度の高さがあります。
過熟気味のブドウを使うともったりと甘ったるいワインになることもしばしば。しかしこのワインは樹齢の高いブドウからつくるからでしょうか。ボディ感に隠れて感じにくいながら適度な酸味があり、余韻の締まりと味わいの立体感が下級クラスと大きく違います。
予備知識なしでも明らかに高級ワインっぽい味。これもラインナップの上級クラスだけあります。
 
 
サン・マルツァーノに関してはこちらで詳しく

 
 

2000円ほどでも濃厚だからこそ・・・

甘い風味:
★★☆☆☆
 タンニン:
★★★★☆
ラインナップの上級
 
ファンヒルはスペインの大手ワイナリーグループ。「ファンヒル」ブランドとしても2000円前後の「クアトロ・メセス」が「安いのに濃くて旨い」として昔から根強い人気です。ヒル・ファミリーの他のブレンドでも、価格の割に濃密な風味が味わえるフルボディの赤ワインがたくさん。
だからこそ「5000円"も"出すに値する味」というのをしっかり考えているのでしょう。タンニンがあって熟成ポテンシャルと気品を感じるだけではないんです。手頃なワインから「ファンヒル」を知った人が、次に上級を飲んで間違いなく満足するような、門戸が広くも高級感のある味に仕上げられています。
 
 

「親しみやすくイメージ通りのナパ」がコンセプト

甘い風味:
★★★★☆
 タンニン:
★★☆☆☆
コンセプトワイン
 
「ナパ・ヴァレー産カベルネ・ソーヴィニヨン」というのは、産地×品種としてトップクラスのブランドワインと言えるでしょう。山一つ挟んで隣になっただけでワインの価格は下がるのに、圧倒的にナパ・ヴァレーがよく売れます。
リーズナブルなもので4000円以上もするワインを、5本、10本と買っていく方も珍しくない。それほど好かれる理由、信頼される理由は「期待通りの味」が味わえることでしょう。知らない生産者だとしても、「5000円のナパ・カベといえばこんな味」の想定を裏切らない。
 
このマディソンズ・ランチもまさにそう。熟度の高いベリーと樽熟成由来のヴァニラ香が豊かに広がり、香りから高級感。どっしり力強い味わいなのに、渋味は穏やかでフレンドリー。コーヒーやチョコレートのように香ばしい余韻が長く続く。
そんなイメージ通りにフルボディな赤ワイン、まさに一口目から飲み手を虜にする味わいです。
 
 

エチケットも味わいもド派手でイイ!

甘い風味:
★★★☆☆
 タンニン:
★★★☆☆
コンセプトワイン
 
ワシントンのワインをカリフォルニアに比べると、硬質なタンニンを持ちやや厳格ものが多いイメージ。しかしこのワインを試飲したときはなかなかの親しみやすさと、なにより表現力の豊かさを感じました。このエチケットの赤いドレスとモノクロの色調、その対比そのもののようなメリハリを感じたのです。
ほどよく甘い風味があります。スペックを見て驚いたのですが、新樽は不使用。しかしタンニンは強いながらも滑らかで、ワインに飲みごたえをもたらしています。このタンニンによる味わいの厚みは、3000円以下にはまずないと言っていいでしょう。
 
 

糖分がもたらす親しみやすさとパワフルさ

甘い風味:
★★★★★
 タンニン:
★★☆☆☆
コンセプトワイン
 
今回の濃厚赤ワインでもこのワインは例外的。赤ワインなのに甘味を残して発酵を止めています。それでもアルコール度数は14.4%(2021VT)もあるというのですから、かなり熟した、過熟気味のブドウを使っているということ。
実際に飲んでみると、確かに香りは甘いのですが、甘口ワインというほどではありません。味わいも適度に渋味があることでべったりとした甘さではない。一方で舌を優しく包み込むような重量感と粘性はなかなか味わえないもの。
パワフルさというべきか存在感というべきか、一口飲んだら忘れられないワインです。
 
 

3日目以降の美味しさも保証済み!

甘い風味:
★★★★☆
 タンニン:
★★★★☆
ラインナップの上級
 
バローロ&バルバレスコ好きは飲まないでください。そうお願いしたくなるほど、一般的なイメージとはかけ離れたワインです。それが人気なんです。
その理由は製法。ヴェネト州の「アマローネ」に代表されるような、収穫したブドウを陰干ししてから醸造する「アパッシメント」という製法を取り入れています。糖分も風味も凝縮されるから、アルコール度数が高くて甘くてフルボディながらフレンドリーな味わい。ネッビオーロという品種なのに、それほど強烈なタンニンはありません。
 
とはいえ今回のラインナップでは渋味が強い方。だからこそ抜栓後もワインを酸素から守ってくれます。この中に抜栓翌日に劣化するようなデリケートなワインはありませんが、とりわけ4日目、5日目ともなると差がでてきます。
濃厚だからこそちょっとで満足できるワインを、数日に分けて飲みたい。そんな飲み方をする人にはピッタリです。
 
 

5000円の格上ワイン、いつものワインと何が違う?

 
ワインが美味しいのはたまたまではありません。好みの個人差こそあれ、高品質なワインほど「美味しい」と感じる可能性が高く、そして高品質なワインをつくるにはコストがかかります。つまりワインが高価です。
高品質なワインをつくるため、生産者はどんな工夫をしているのか。それを知れば高いワインにお金を払う心理的ハードルが少し下がるでしょう。
 
 

価格に直結する面積当たりの収穫量

 
ワインの品質を測る上で一つの目安になりうるのが、単位面積当たりの収穫量です。
 
 
ブドウの樹1本に実る房の数をいくつにコントロールするのか。同じような樹なら、1本に10房つけるより、剪定によって4房に絞ったほうが、より風味が凝縮する傾向があります。「風味成分が2.5倍になる」という単純な話ではありませんし、少なくすればするほどいいというものでもありません。しかし自然にまかせて好き放題に実をつけさせても、良いワインはつくれません。
 
ブドウの樹といっても様々な仕立て方・剪定方法があるため、「樹1本あたり何房」で論じてもあまり意味はありません。それより重要なのは、畑の単位面積あたりの果汁の収穫量です。「〇〇hl/ha」(ヘクトリットルパーヘクタール 1Lの100倍)という単位で表されます。
同じ地域、同じブドウ品種で比較したとき、60hl/haより30hl/haでつくるワインの方が、ボディ感も風味のち密さも高いと期待できます。ただし同じ面積の畑から半分のワインしかつくれないので、ワインの価格はぐっと上がります。たいていは2倍以上の値段です。
 
安いワインは単位面積あたりの収穫量が多い。高いワインは単位面積あたりの収穫量が少ない。これが大きな違いの一つです。
 
 
ただしこれは、異なる地域・品種で比べても意味がありません
スペインの砂漠に近いような地域ではブドウの樹をまばらに植えます。でないと水分を奪い合って樹が枯れてしまうからです。それゆえ単位面積あたりの収穫量がかなり少なくなり、15hl/haなども珍しくありません。しかしそれがフランス・ボルドー地方の40hL/haより上等かというと、それは違います。
 
 

高い新樽比率でのオーク樽熟成

 
ごく低価格のワインを除き、ほとんどの赤ワインはアルコール発酵のあとに樽熟成してから出荷されます。木目を通した適度な酸化熟成によりタンニンがまろやかになるから。そして樽材に由来する風味が加わってより複雑になるからです。
 
 
オーク樽には新品の「新樽」と1回以上使った「旧樽」があります。一般的なバリック(小樽)の場合、100%の新樽熟成をするとワインの原価が1本あたり300円アップすると言われています。高級な樽になるとその2倍、3倍です。
新樽比率は高いほどワインに大きく影響しますが、100%の方が美味しいとは限りません。旧樽で熟成したものと適切にブレンドします。
上質なブドウほど風味が凝縮しており、新樽が多い方が風味のバランスがとれます。ゆえに高級ワインほど新樽比率が高い傾向です。
 
芳醇で濃密な香りには高い醸造コストがかかるのです。
 
 

数字に現れない工夫の方が多い

 
上記2つはワインのスペックからでも読み取れる、高級ワインのわかりやすい指標です。
一方で言葉で書いても説得力の弱い、上質なワインをつくるための重要な工夫はたくさんあります
 
 
たとえば選果。収穫したブドウから傷ついたり生育不良の実を除去することです。多くの人件費をかけて手作業で行うか、数千万円の光学選別機を導入すれば、ワインの風味に透明感が増すでしょう。しかし「丁寧に選果したブドウを使用し・・・」と書いたところで、具体的ではないため大した説得力はありません。
 
きちんと意味はあってコストが必要な、品質向上のための工夫。そのなかに文字にしては消費者に伝わらないものはたくさんあります。数字に表せて説得力を持つものはごく一部なのです。
 
それでも生産者の小さな工夫の積み重ねがワインの品質を上げ、口にしたあなたの喜びとなります
 
 

産地のブランド価値

 
先述のような栽培・醸造のコストの他に、ブランド価値という不明瞭ながら無視できない理由もあります
 
一般にワインはその生産地域が限定されるほど高価です。「Bourgogne」という地方名のワインより、「Chambolle-Musigny」という一つの村に限定されたワインの方が高価で、「Le Cras」などの単一畑でつくるワインはさらに高級です。
 
その上で「高級ワインの産地」と認められている地域は、ブドウ取引価格が非常に高価です。たとえばシャンパーニュ地方の上級ブドウは1kgあたり9ユーロと聞いたことがあります。1kgでワイン1本もつくれませんから、シャンパンが高価なのも納得です。
 
ブドウの産地がブランドのある銘醸地であること。狭い地域の産地名表記であること。そうしたワインはより上級であり、たいていはそれにふさわしい味わいを持ちます。
 
 

比べたときの風味の違いとは

 
仮に普段あなたが2000円前後のリーズナブルなワインを晩酌用にしていたとします。それと5000円クラスのワインを比べるなら次のような違いを感じるでしょう。
 

高いワインの風味の違い

香りのボリュームが大きい
香りにより多くの要素を感じる
口に含んで感じる風味の密度が高い
ボディ感がより強くなる(※)
渋味や酸味を強く感じる(※)
余韻が長く続く

 

 
(※)ワインによる
 
この違いが傾向としてある上で、個人の好き嫌いは別の問題です。それほど風味が強くなくてガブガブ飲めるからと、安いワインの方が好きという人もいます。そういう人を「味がわからない」と蔑む気持ちは全くありません。
しかし冒頭で紹介したような自分へのご褒美、あるいはパーティーへの手土産といったシチュエーションでは、こんな特徴を備えた高級ワインの味の方がふさわしい。それは共感してもらえると思います。
 
 

初心者向けじゃないワイン?気難しくないワインの選び方

 
ただし高ければいいというわけではありません。もしかしたらあなたもこれまで、「高価なわりに大して美味しくない」というワインには幾度となく出会っていることと思います。
普段の倍の予算を出すからといって、5000円のワインに高すぎる期待を持つのは禁物です。
 
 

タイプに注意!1本飲んで初めてわかる美味しさ

 
今回ご紹介したように1口目から美味しさを訴えかけてくるワインもあります。一方で5年後、10年後に飲んでも美味しいことを前提につくられるワインは、一口目の印象は良くないかもしれません
 
具体的には高い酸味と力強いタンニンです。時間をかけて楽しめば美味しさが分かってくるけれども、何も考えず1口飲んでも酸っぱくて渋いワインに感じてしまうかも。
 
 
フランスのボルドーやブルゴーニュ、イタリアのトスカーナやピエモンテといったヨーロッパの銘醸地には要注意。ワインの経験値が様々な人の集まる場では、あまり選ぶべきではないワインです。
 
 

ポジションに注意!5000円のワインは高くない!?

 
750mlの醸造酒に5000円というのは、常識的に考えるとまあまあ高価です。しかし金銭感覚の狂った人がはびこるワイン界隈においては、じつは決して上級とは言えません。
 
低価格帯ワインの産地、リーズナブルなワインをつくる生産者にとっては、5000円のワインは中~上級クラスでしょう。
一方でブランド産地で1万円、3万円のワインが当たり前の地域なら、5000円のワインはスタートラインです。エントリークラスのワインにそれほど豪華な風味は望めません。
 
 
5000円で格の違いを感じるようなワインを飲みたければ、その生産者・地域にとって中級~上級のポジションにあるワインを選ぶことです。
 

例外:コンセプトワイン

ラインナップの上級ではなくとも、そのワイン単一のブランドもまた小難しくなく美味しいワインである場合があります。今回の「イントリンジック」がまさにそうで、このワイナリーは当店未入荷・日本未入荷を含めて3種類しかワインをつくっていません。当然それではワイナリーとして生活は成り立ちませんので、情報はありませんが母体があるはず。そのなかで「こんなワインをつくりたい」という、表現したいコンセプトがあってつくられているワインなのです。「VDR」も大規模ワイナリーがつくるこのワインのためのブランドです。
伝えたい味わいがあるわけですから、一口目からガツンとインパクトがあるのもうなづけます。

 

 
 

たくさん売れるワインは皆に好かれる

 
雑に述べるなら大量生産・大量消費されるワインの方がハズレが少ないです。ワインショップに買いにくる愛好家だけでなく、スーパーで購入するようなライトユーザーこそメインターゲットにしているからです。マニアックな層ではなく、なるべく万人受けする嫌われにくい味を狙ってつくられているのです。
多くのワイン初心者は、強い渋味やキレのいい酸味を好みません。美味しさを追求するというより、嫌われる理由を排除していく味づくりです。
 
 
参加者の好みがわからない状況でパーティーにワインを持参する。そんなシチュエーションにこそ、多くの販売店で見かけるような大手生産者のワインは適しています。
 
 

親しみやすさにつながる「甘い風味」

 
赤ワインは基本的に完全発酵させます。ブドウ由来の糖分はアルコールに変わり、1Lあたりの残糖度で2g以下というものがほとんどです。先ほど紹介したVDRなどは例外的なワインです。
 
そんな辛口ワインであっても、ワインに甘い風味を感じることはあります。その大きな要因は、果実と樽の風味です。
 
 
かなり熟度の高いブドウを使えば、黒く完熟したベリー系フルーツやジャムのような甘い風味を感じます。乾燥したブドウを使うならレーズンを思わせます。
高い新樽比率で熟成させれば、ヴァニラやココナッツのような甘い風味が添加されます。
 
 
甘い香りに騙される形で、口に含んだ印象も「甘い」と感じるのです。
実はこれ、簡単にわかります。鼻をつまんで飲んで甘く感じなかったら、それは香り由来の「甘い風味」だということです。
 
この甘い風味が適度にある方が、ワインは親しみやすく小難しくない印象に感じます。ゆえに今回のワインは程度の差こそあれ、甘い風味を感じるものばかりです。
 
 

初心者でも違いの分かる格上ワインの選び方

 
あなたが普段飲んでいるワインの好みに合わせることが基本です。
 
カリフォルニアのカベルネが好きなら、カリフォルニアでもより地域を限定したような上級のカベルネ・ソーヴィニヨン。イタリアのプリミティーヴォが好きなら、より樹齢の高い樹からつくられる収穫量を抑えたプリミティーヴォ、というように。
 
産地と品種が同じなら、基本的なワインのスタイルは似ています。その上で先ほど紹介したように、
 
〇フランスやイタリアの高級ワイン産地を避けること
〇生産者のラインナップで中~上級
〇適度に甘い風味がある
〇もし判別できるなら大規模生産者がつくるもの
 
これを意識して選べば、「やっぱり高いワインはうまいな~」と素直に感じることができるでしょう。
 
 

高くて美味しいワインは活力の源!

 
同じ美味しいなら、安ければ安いほど素晴らしい。その考えは否定しませんが、「高級な格上ワインを美味しく味わう幸せ」というものとはまた別です。
 
先述の通り、ワインが高価になるのには理由があります。ゆえに高級ワインの美味しさと旨安ワインの美味しさは別のものです。
同じ「美味しい」という言葉でも、高級懐石料理の美味しさもあれば、チェーンの牛丼屋の美味しさもあります。どちらも美味しいけれども、それを同列に比較することはないでしょう。
 
高級ワインと旨安ワイン、どちらが優れているというものではありません。「こんなに安いのになかなか美味しい!」という掘り出し物を見つける楽しさも、確かにあなたの生活に潤いを与えてくれるでしょう。
一方で「いつもより奮発したのだから、美味しくないと困る!」と期待をかけて、確かに美味しかった時。その満足は決して劣るものではありません。加えて明日への活力が得られます。
 
今の自分には高価なこのワイン。もっと日常的に飲めるようになりたい!
 
ワインの値段はそうそう下がってくれません。だからあなたの金銭感覚を変えるしかない。仕事を頑張ったり、資産運用を勉強するなどして、もっとたくさん稼ぐよりないのです。
 
頑張らないと。努力しないと。でもそれはすぐには結果に結びつきません。心が折れてしまいそうな時もある、妥協したくなる時もあるでしょう。
そんなときに適切に自分に与えるべきご褒美、それが高級で美味しいワインです
 
「こんな美味しいワインをもっと飲めるよう、明日からもがんばるぞ!」
その貪欲さは、きっとあなたもあなたの周りの人も、そして日本全体もより良いものにします。
 
 





※投稿に記載しているワインのヴィンテージ・価格は執筆時のものです。現在販売しているものと異なる場合があります。
購入の際は必ず商品ページにてご確認ください。




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