ワインの楽しみ方ガイド

ワイン好きの両親へ、感謝を込めた1本を|初任給で贈り物をする簡単ガイド

2025年4月15日

ワイン好きの両親へ、感謝を込めた1本を|初任給で贈り物をする簡単ガイド
 
初任給で、ワイン好きの両親に「ありがとう」を伝えてみませんか?どんな贈り物でも喜んでくれるでしょうが、ワインならその銘柄にあなたの想いを重ねることができます。たとえ味や好みが分からなくても大丈夫。生産者のストーリーを手がかりに、気持ちが伝わる1本をご紹介します。“感謝”と“決意”を込めたあなたの贈り物は、両親にとって何より深い喜びになるはずです。
 

なぜワインなのか。あなたらしい感謝を届けるために

 
ワインは贈り物の選択肢の一つです。他にも喜んでもらえるものはたくさんあります
お花やお菓子、服や雑貨。いろいろあるなかで、ワインはとりわけ選ぶのが難しい贈り物です。
それでもおすすめしたい。それはどんな1本を選ぶかで、あなたの“感謝”や“決意”がしっかり伝わるからです。今回は味やブランドではない選び方を提案します。
 
 

味で選ぶのが難しいならストーリーで選ぼう

 
ワインはとにかく種類が多く、味の感じ方も人それぞれです。
好みなタイプのワインをもらえば当然うれしいですが、自分の好みを言葉にすることすら難しい。まして人の好みなど、親しい人でもわからないものです。両親それぞれで好みが違うかもしれません。
あなたが常日頃、両親と一緒にワインを飲んでいるなら、ある程度分かるでしょう。でもそんな人はごく一部。普通は好みは分からないものです。
 
 
だからこそ、「自分の今の気持ちをワインのストーリーに重ねる」ことが大切です。「こういう気持ちで選んだよ」と伝えられれば、味や銘柄以上に“想い”が届きます。好みかどうかとは別に、とっても喜んでもらえるはずです。
では社会人としての一歩を踏み出したあなたが贈るにふさわしいワインのストーリーとは、いったいどんなものでしょうか。
 
 

親元を離れて働く人へ|感謝と決意を伝える

 
一人暮らしというのは、存外やることが多いです。初めて家事や生活費の大変さに気づいたという方も多いのでは?だからこそ、これまで支えてくれた親のありがたみを実感している方も多いはずです。
 
そんなあなたにおすすめなのは、親元を離れて独立し挑戦をつづける生産者のワイン。代々ワインづくりを行う家に生まれても、あえて家族のブランドに頼らず、自身の名前で独自のワインづくりに挑む生産者もいます。
こんな生産者がつくるワインに乗せるのは、こんなメッセージ。
大丈夫。安心して。離れててもがんばって元気にやってるから!
 
 

実家から通勤している人へ|一緒に過ごせる喜びをかみしめて

 
中には就職後も実家から通う人もいるでしょう。通うところが大学から職場になっただけで、実はそれほどの変化を実感してないかも?
 
だからこそ人生の節目の一つとして、両親に贈り物をするのはいかがでしょうか。
きっとそのメッセージは、「今までありがとう」に加えて、「これからもよろしく」という意図があるでしょう。
 
そんなメッセージが込められるのは、親子でワインづくりに励む小さな家族経営の生産者がつくる1本。親から子へと伝統が受け継がれていくワインです。
 
 

味より気持ち。ストーリーで選ぶワインのすすめ

 
ワインは膨大な種類があります。
スーパーの棚ですら何十種類ものワインが並んでおり、専門店にいけばそれが数百~数千種類。ネット通販に関しては数え切れません。
 
タイプや産地、そして価格帯により、ワインの味は様々です。ゆえに例えばビールの「アサヒ スーパードライ」のような誰もが知っているブランドというのは、あまり存在しません。
 
 
だからこそ「なぜその1本を選んだのか」が大事
はっきり言ってワインを選ぶのは難しいです。あてずっぽうではなく、理由をもってその1本を選ぶのにはエネルギーが必要。だからこそ悩みぬいて選んだ贈り物は、きっとあなたの気持ちを伝えてくれるでしょう。
 
 

ワインギフトの基礎知識

 
ワインを贈ると決めたら、次に気になるのは「どうやって贈るか」。せっかくならラッピングで見栄え良くしたいもの。
遠方で暮らすならどう発送するかも考える必要があります。
 
 

もっとも手軽、ショップにお任せ

 
ワインのラッピングで一番簡単で安心なのは、購入時に「ギフト包装をお願いします」と伝えることです。ネットショップでも実店舗でも、ワインショップならたいていギフト対応が可能です。 専用のギフトボックスやラッピング袋、熨斗(のし)対応などをしてくれるところが多いです。
 
当店ではワインと一緒にギフトボックスを購入いただくことで、包装をして発送いたします。
 
ギフトボックス1本用▼
 
手渡しの際に便利な紙袋もご用意しています。
 
ワインがそのまま入る紙袋なら、100円ショップでも見かけることがあります。ただギフトボックスに入ったワインに適した袋はあまりありません。もし必要なら一緒に購入しておくのがいいでしょう。
 
 
実店舗のワインショップにおいては、宅配便としての発送を承ってもらえるところが多いです。遠方に住んでいても、購入したお店から直接発送できます。
当店のような通販ショップなら、お届け先を実家に指定するといいでしょう。
 
 

知っておきたい「のし」とは

 
「のし」とは、贈り物の意味や用途を相手に伝えるために添える、日本独自の贈答文化です。社会人になった今こそ、知っておきたい基本的なマナーです。
 
まず、「表書き」と呼ばれる上段部分には贈る目的を記します。 今回のような感謝のギフトであれば、「御礼」「感謝」「ありがとう」などが適切です。 下段には、自分の名前や名字を記載します。とはいえ両親に贈るなら下の名前がいいでしょう。 手書きでなくても、ショップが印刷して対応してくれることがほとんどなので安心です。
 
  
水引(紅白のリボン状のもの)の種類にも意味がありますが、今回のような個人からの贈り物には「蝶結び(花結び)」を選びましょう。結び直せる形から、「何度あっても嬉しいこと」に使われるお祝い用の水引です。
 
「のし」はそれが「誰からどういう意図で」贈られたかを明確に伝えるものです。企業がお中元・お歳暮などでたくさんの贈り物をもらう場合には特に重要です。
一方で今回のようなカジュアルな贈り物では、のしは必須ではありません。のしなしの包装でLINEなどでメッセージを入れるのもいいでしょう
 
 

百貨店での相談も◎

 
インターネットで選ぶのが難しかったり不安があるなら、百貨店のワイン売り場を訪れてみるのもおすすめです
百貨店は同じワインの値段で比べると、大型ワインショップや量販店より高めです。しかしその分、無料で簡易包装をしてもらえる場合も多く、贈答用のサポートは手厚いです。
また売り場には専門スタッフがいるでしょうから、相談しやすいでしょう。
 
ただし一たび相談したなら、なんとなく何も買わずには帰りづらい雰囲気が生まれます。
その点この記事では、どれだけじっくり選ぼうともブラウザバックで戻れます。決めきれなければ他で選べばいいのですから、ぜひ最後までじっくりご覧ください。
 
 

100円ショップの包材で手作りも

 
もっと自分らしく贈りたい、あるいは身近なもので工夫したいという場合には、100円ショップのラッピンググッズも強い味方です。リボンや包装紙、緩衝材などが揃っており、組み合わせ次第で十分に見栄えのよいラッピングが可能です。
特に、自筆のメッセージカードや手書きのタグを添えると、“心がこもった贈り物”としていっそう印象的に。
 
 
もし直接手渡しができて、あなたがラッピングを苦手としてないのであれば、ぜひ挑んでみましょう。
世界にひとつだけのラッピングは、両親にとってかけがえのない贈り物になるはずです。
 
ただし自分でラッピングした上で発送となると、ワインショップから発送するより送料が高い場合があるので注意が必要です。
 
 

離れて暮らす両親に贈る、感謝と決意のおすすめワイン

 
それでは初任給で贈るのにおすすめな、ストーリーのある具体的なワインをご紹介します。
まずは離れて暮らす両親へ、「大丈夫。安心して。離れててもがんばって元気にやってるから!」というメッセージを込めて贈るワインです。
 
 

自立した”息子”が両親に贈りたい!

 
ニュージーランドでこのワイナリーを設立したダニエル・ルブリュン氏は、フランスのシャンパーニュ地方で12代もつづくワイナリー出身。故郷から世界半周分も離れた地で、シャンパーニュに負けないスパークリングワインをつくろうと挑戦を続けています。
 
 
「No.1 ファミリー・エステート」というワイナリー名は、まさに彼の決意の表明。
新天地で立派にやっていくぞという決意を、このワインに乗せてみてはいかがでしょうか。
 
 

自立した”娘”が両親に贈りたい!

 
オーストリアきっての銘醸地であるヴァッハウ。その中でもトップの評価を受けるワイナリーがF.X.ピヒラーです。現在その中心を担うルーカス。そのファミリーから結婚して独立し、夫とともに「ピヒラー・クルツラー」を営むのがエリザベス・ピヒラーです。
 
2006年の設立ながら、既に実家F.X.ピヒラーに近い評価を受けるこのワイナリー。
夫のエーリヒ・クルツラーもオーストリアの別地区で名門一家の息子。サラブレッド同士で営むとなれば、いきなり高評価を受けるのも頷けます。
 
 
やはりワインづくりはまだまだ男社会である点は否めないでしょう。その中で偉大な実家から娘が独立して高い評価を得ている例はレアです。
このワインで「もう立派な社会人だよ」と安心させてあげましょう。
 
 

「ありがとう、そしてこれからも」|実家で過ごす今だから贈りたいワイン

 
実家で暮らす両親に贈るなら、プレゼントであることは前提として、あなたも一緒に飲んではいかがでしょうか。20歳になった折から既に一緒に晩酌しているかもしれませんが、初任給で贈るワインを味わうのは、また違った感慨があるはずです。
 
 

ともに暮らす娘が両親に贈りたい!

 
ワイナリー名でもあるマルティン・ヴァスマー氏は、代々続く農家の出。37歳のときワインづくりを志して研修を重ね、1代で今の地位を築きました。その品質の高さは各方面に認められており、「アイヒェルマン」という評価誌では近年最高評価の5つ星に昇格しました。
 
 
現在その中核を担っているのが、娘のサブリナ・ヴァスマー氏。ブルゴーニュやアルザスの有名生産者のもとで研修してから帰郷した醸造家です。彼女には男の兄弟もいて、もちろん協力しながらのワインづくりですが、日本からは彼女が最も目立って頼もしく見えます。
 
サブリナさんのごとく、これからは私も頼ってね」そんな気持ちを込めて贈るのをおすすめします。
 
 

実は少ない!?父と息子の合作

 
「父と娘が写った写真は多いが、父と息子は少ない」
そんな噂があります。娘は可愛いものだが、息子とはそりが合わない。そんなことが多いのではないか。
真偽のほどは定かではありませんが、父と息子が共同でつくるちょうどいい価格帯のワインが、今回当店のワインには見つけられませんでした。
 
もちろんないわけではないです。ブルゴーニュの生産者名に見かける「ペール エ フィス」の文字。直訳すれば「父と息子」であり、父から息子へと受け継がれていくファミリーワイナリーであることを示しています。
 
 

両親と兄妹、仲良くこれからも

 
父と息子のエピソードは少ないものの、父・息子・娘で一緒に営む素敵な家族ワイナリーも存在します。
 
兄と妹で「ピエール・ボワッソン」「アンヌ・ボワッソン」と名義を別々にし、相続の準備を始めています。
フランスはなかなかに相続税が高いそうで、両親から畑を受け継ぐのも簡単ではありません。生前贈与をすすめることで、この先もファミリーワイナリーとして畑をまもっていこうとしているのです。
 
 
ワインの味筋はちょっと玄人向けかも。ワインに不慣れな人にとって分かりやすい、派手な美味しさではありません。
だからこそ、昔からワインを飲んできた両親がどう感じるのか、気になりませんか?
 
 

あなたの“気持ち”で選んだ1本で心に残る贈り物を

 
初任給で何を贈るか。正解はありません。 でも「自分の今の気持ちをどう伝えようか」と真剣に考えて選んだ1本は、それだけで特別な贈り物になります。
 
もちろん今回ご紹介したワインは、全て味にも自信があります。とはいえ私はあなたの両親の好みを全く知らないので、口にあうかどうかは最終飲んでもらわないと。
たとえ味が好みにぴったりでなくても、「こんなふうに考えて選んでくれたんだね」と、きっと喜んでもらえるはず。そんな想いを込めて、今回のワインを選んでご紹介しました。
 
 
中には「こんなの、もったいなくてなかなか飲めない」という方もいるでしょう。きちんと保管すれば5年、10年美味しく飲めるワインなのでご安心ください。
ストーリーのあるワインは、そんなあなたの想いをそっと後押ししてくれます。
「ありがとう」「元気にやってるよ」「これからもよろしくね」 その気持ちを、あなたらしい1本に込めてみませんか?
 





※投稿に記載しているワインのヴィンテージ・価格は執筆時のものです。現在販売しているものと異なる場合があります。
購入の際は必ず商品ページにてご確認ください。




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