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出会いと別れの季節にワインの贈り物特集 《退職・卒業・転勤》

2023年2月10日

出会いと別れの季節にワインの贈り物特集 《退職・卒業・転勤》
 
同僚との別れは悲しいけれど、旅立つその方にとっては新たなスタート。
新たな挑戦を応援して、健やかな今後を願って、そんな意味を込めたワインを贈りませんか?
ワインが美味しいのは当たり前。「なぜそのワインなのか」にもこだわりたい。
退職や卒業・転勤される方への贈り物にピッタリなワインを御紹介します。

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餞(はなむけ)のプレゼントにワインが適している訳

 
今日までお疲れ様でした!
お世話になりありがとうございました!
これからもお元気で!
更なる活躍を期待しています!
 
 
今まで一緒に頑張ってきた仲間、お世話になってきた方の退職や卒業・転勤や異動などには、こんなメッセージとともに贈り物をがしたい。
その「餞(はなむけ)」としてよく選ばれるのがワインです。
 
 

餞とは

 
餞(はなむけ)とは旅立ちや門出などの送別の場面で贈るもの
お祝いや励ましの気持ちを託した、お金や品物を贈ることを指します。
 
 
この語源は「鼻向け」。
昔は今と違って旅は危険がつきものでした。
旅立つ人への道中の安全を願って、馬の鼻先を送る者が旅先へと向ける習慣がありました
この「馬の鼻向け」から「はなむけ」という言葉になったそうで、『土佐日記』や『伊勢物語』にも記述があるそうです。
はなむけは旅立つ人の幸せを願って贈るもの。相手に喜んでもらいたい。その気持ちが大切です。
 
 

餞にワインが適している訳

 
旅立つ全ての人への餞にワインが適しているとまでは言いません。
お酒飲めない人に送っても嫌がらせです。それは極端にしても、例えばもうすぐ海外赴任するような方にも不適でしょう。荷物になるし旅先で落ち着くまでの保管状態も心配です。
 
でもそうでない方への贈り物として。ワインが定番ギフトであることにはいくつか理由があります。
 
 
一つに消えものであること。形として残るものに比べて、飲めば無くなるものです。たとえ趣味に合わなかったとしても負担になりにくいです。
二つに保存性が高いこと。ワインは賞味期限というものが基本的にありません。「基本的に」というのは、飲み頃の期間はあるから。半永久的に楽しめるとはいいませんが、ビールなどに比べると急いで飲む必要はありません。
三つには単価はいくらでも上げられること。予算3万円でビールをプレゼントすれば大変な量になりますが、ワインなら1、2本です。かさばらない豪華なプレゼントができるのです。
そして最後にそのワインを選んだ理由にメッセージを込められること。1万円以上のワインが美味しいのは当たり前です。数千種類のワインの中からなぜその1本を選んだのか。そこに相手の方への想いを込めることができるのです。
 
 

好みのワインを贈るのは難しい

 
たとえば職場でカンパを募り、退職・異動する方へワインを贈るとします。あなたはその選定を任されました。どう選びましょうか?
 
ワインに限らずプレゼントの大前提は相手に喜んでもらえるものを贈ること。決してあなたの自己満足ではいけません。
だからもし贈る相手のワインの好みがわかるのであれば、それをワインショップのソムリエさんに予算を添えて相談するのが一番です。
予算が一万円以上というのであれば、例えワインが好きな方でもそう頻繁に飲むものではないはず。好みに合わせれば以前に飲んだことがあるワインであるかもしれませんが、それでガッカリはしないでしょう。
 
 
これが最善手です。でも大抵の場合、この方法は使えません。他人のワインの好みなんて、そうそうわかるものではないからです
 
相手の方が普段から、「私は~~~といったワインが好きで・・・」なんて話してくれてたら簡単です。あるいは飲んだワインを片っ端からSNSに投稿していたら、ソムリエにそのタイムラインを見せてあげたらいいでしょう。
そんな人、周りにいますか?私だってTwitterのワインアカウントつながり以外には見当がつきません。
 
 
あるとき飲んでいたワインがわかっても、それを気に入ったかどうかは別の話。よほど親しくてよくワインを飲みに行く仲でもない限り、相手の好みはわからないものです。
 
 

ワインのバックグラウンドで選ぶ

 
だから私は次善策を提案します。
 
どうせわからない好みなど全く無視して、ワインの持つ意味・ストーリーがその方・その場にふさわしいワインを贈るのです。
プレゼントを贈る方は、あなたにとってどんな方ですか?
特にどんなことに感謝していますか?
相手の方が、これからどのように幸せな人生を送ることを願いますか?
ぜひそれを念頭においてこれからおすすめするワインをご覧ください。
 
 

新たなスタートを切るあの方へ贈るワイン

 
退職して自分の会社を興す。異動先で大きな仕事を任される。そういった新たな挑戦ゆえの別れ・旅立ち
そんな方へ贈るワインには、「新天地での成功を祈ってます!」のメッセージを込めたい。
 
挑戦を成功に変えた生産者のワインから、予算別におすすめをご紹介します。
 
 

【約5000円予算】  新天地で夢を追いかけて

 
兵庫県出身の坂田千枝さんは、高校在学中にドイツのブドウ畑に感銘を受け、卒業後に醸造家を夢見てドイツに渡ります。
国内外いくつものワイナリーで修行をしたのちにたどり着いたのが「ベルンハルト・コッホ」醸造所。そこでオーナーから、つくり手だけでなくお客様とともにワインをつくっていくことを学びます。
 
 
 
しっかりその教えを吸収したことで信頼を得たのでしょう。コッホは自社畑50haに達する、個人経営としては結構な規模です。坂田さんはそこで醸造責任者としてワイン造りの重要ポジションを任されています
プロよりむしろ地元消費者に愛されるコッホのワイン。産地の他のピノ・ノワールと比べてやや酸味が低く、厳しさがありません。その点ではギフトに贈るワインとして口に合わない可能性が低く安心でしょう。
 
ベルンハルト・コッホについて詳しくはこちら▼
 
 

【約1万円予算】 ワイナリーの名前は「新たな光」

 
ニュージーランド産ピノ・ノワールの産地としては、量の面では南島のマールボロ。しかしクオリティーでリードするのは、南島のセントラル・オタゴと北島のマーティンボローです。
 
 
そのマーティンボローのパイオニアと言えるのがこの「アタ・ランギ」
この地にいち早くピノ・ノワールを植えたパイオニアであるという点。それから先住民族マオリの言葉で「新しい始まり」「夜明けの空」を意味する「アタ・ランギ」という名前。
ピノ・ノワールの中では力強さを感じさせる味わいで、きっと相手の方の新たな環境に対する不安を吹き飛ばしてくれることでしょう。
 
 

【約2万円予算】 スーパーマーケットの成功を足掛かりに

 
ダリオッシュはナパ・ヴァレーでも珍しいイラン系オーナーのワイナリー。
ダリオッシュ氏の故郷は、革命前まではワインの産地だったといいます。父が趣味でワインをつくっており、ワインをつくることは幼少からの夢でした。
 
 
彼は弟とともにロサンゼルスにわたり、スーパーマーケット事業で大成功。それで得た資金にてこのワイナリーを設立しました
「ワインをつくりたいからその仕事につく」 タラレバに意味はありませんが、もしそうであったなら今の成功はなかったかもしれません。事業経営の寄り道が、今の大成功につながっているのです。
 
 

引退するあの方の貢献に感謝して贈るワイン

 
もう間もなく定年。あるいは諸事情により一線から退く。
長年会社に尽くしてきた献身にあなたも助けられてきたのなら、感謝の気持ちを持ってワインを贈りたいもの
あるいは「あとは任せてください!」と胸を張って安心させてあげたいもの。
 
そんなメッセージを込めたワインを御紹介します。
 
 

【約予算7000円】 この「Namida」は感謝の涙

 
来日する度に、日本の皆様の優しさや暖かい心に感動して泣いてしまいます。」
ジャニソン・バラドンの当主シリル・ジャニソン氏はそう語ります。
彼の想いをこめて日本オリジナルラベルとしてつくられたのが、この「キュヴェ・ナミダ」これは感謝の涙です。
 
 
シリル氏は自身が1200本をコレクションする大のシャンパン好き。彼のつくるシャンパンはどちらかというと「万人受け」よりも「シャンパン通受け」を狙ってそうな味わいに感じます。輸入元の試飲会にて飲む機会がある度に、なん十種類も並んでる中でも頭一つ抜けて「旨いなぁ」と感じさせてくれます。数字の情報よりも味わいはドライに感じます。
 
ワイン好きのあの方へ。あふれる感謝をこのシャンパンに込めてはいかがでしょう。
 
 

【約予算10000円】 変わらず健やかで/伝統を受け継ぎます

 
当主の代が変わるなどのタイミングでエチケットのデザインが変わるワインは少なくありません。
なのでエチケットのデザインが変わらないシャンパンは珍しい。このアンドレ・クルエについては実は変えられないんです。
 
かつてボランジェから「エチケットが似ているからデザインを変えろ」と要求されたそうです。「いやいや、うちは少なくとも1911年からこのデザインだから」と回答すると、「じゃあもうデザイン変えるなよ!」と無茶な要求。若き日のジャン・フランソワがそれを飲んでしまったので、シャンパンによって色は違えどデザインは共通なんです。
 
 
この『変わらない』エチケットにどんな願いを込めましょうか。
 
定年で退職されていく方へ、「これからも変わらず健やかで、達者でいてください」というメッセージを込めるのもいいでしょう。
あるいは「先輩方が築いてこられた伝統は、我々がこれからも受け継いでいきます」という決意でもいい。
二重の意味を込められるワインです。
 
 

【約予算20000円】 これからの人生こそ好きなことを楽しんで!

 
このワイナリー「デスティニー・ベイ」のオーナーは、もともとカリフォルニアでバリバリのサラリーマンとして働いていたスプラット夫妻。
いわゆる「脱サラ」してワイナリーを起こしたタイプの生産者です。
 
その原動力はワインが好きだったというのもあるのでしょうが、それよりもワイヘケ島のこの地が好きだったから。
恵まれた環境と大学できちんと栽培・醸造を学んだ一家の手により、発売されるなりすぐに高評価を獲得。
 
しかしそもそも「自分たちの飲むワインが作れたらいいね」くらいの気持ちだったそうです。だから生産量は多くて年に2000ケース。
どんどん儲けてワイナリーを大きくするというつもりは全くないのでしょう。好きでやっているのが伝わってきます。
 
 
長年勤めあげて退職していくあの方へ。
『余生』なんて言わないで!これからは心の赴くままに楽しいことをいっぱいしてください
 
そんなメッセージを、この珍しいタイプのニュージーランドワインに込めてはいかがでしょう。
 
デスティニーベイについて詳しくはこちら▼
 
 

ワイン好きのあの方へ、心を込めた1本を

 
仲間の旅立ちを祝う贈り物として、ワインは選択肢の一つではありますが、絶対ではありません。
それでもワインを探してこの記事を読んでいただいているということは、きっと相手の方がワイン好きなのでしょう
 
美味しいワインを選ぶだけなら、インターネットでポチポチっと予算で絞って、有名な物か評判が高いものを選べばいい。ワインの品質がある程度以上なら、愛好家の方はそれなりには楽しんでくれるはずです。
 
ただそれで贈るあなたは満足でしょうか?最善を尽くしたといえるでしょうか?自分が贈られる立場になったとき、そんな選び方で心から満足できるでしょうか。
 
 
今回はワインを贈るシチュエーションから、例え好みを少し外したとしても納得いただけるようなワインをご紹介しました。
冒頭で「難しい」といった相手の好みにあわせてワインを選ぶ。そのリサーチに手を尽くすというのもまた、素敵な選び方だと思います。
お世話になったあの方への感謝を思い起こしながら、時間をかけて心を砕いてワインを選んでみてはいかがでしょうか。





※投稿に記載しているワインのヴィンテージ・価格は執筆時のものです。現在販売しているものと異なる場合があります。
購入の際は必ず商品ページにてご確認ください。




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