《これを逃せば次はないかも?》
コングスガードがメルローをつくっているとはご存知ない方も多いはず。というのも通常はカベルネ・ソーヴィニヨンに少量混ぜるために補助品種としてつくっているものであり、高品質なメルローがたくさんとれた年だけ1-2樽瓶詰するのみだからです。ワインアドヴォケイトの評価も過去に2ヴィンテージしか記されていません。
最新ヴィンテージでもめったに手に入らないのに、バックヴィンテージの希少さはなおのこと。これを逃すともう手に入らないかもしれません。
《このワインについて》
上質なメルローの赤ワインに求めるもの。それは何より口当たりのしなやかな質感じゃないでしょうか。シルクやベルベットといった高級な布に例えられる、厚みのあるなめらかさ。その期待に十二分に応えてくれるのが、この熟成したコングスガードのメルローです。
メルローの畑はアトラスピークの標高800mにもなる畑。ナパの気候は少し特殊で、この標高の高い畑は昼と夜の気温差があまり大きくなく、ボルドーに似た気候だといいます。その畑の中でも特に粘土が多い区画を選んで植えているといいます。
鉛筆の芯やブラックベリーのようなアロマに、ほのかにバルサミコ酢のような熟成したニュアンスを感じます。口に含んだときの質感が極上で、鼻から抜けていく熟成香がなんとも心地よいワインです。
《生産者について》
ジョン・コングスガードが設立したこのワイナリーは、自社畑だけでなく契約畑からも素晴らしいワインをつくることで知られます。今では高級ワイン用のブドウ調達として一般的になった、オーダーメイドのブドウ栽培。ブドウの対価を収穫量ではなく栽培面積で支払うことでできる、低収量で品質を最優先した栽培を依頼することの第一人者なのです。
クオリティーに対する姿勢は尋常ではなく、品質に満足できない年は容赦なく生産量を減らします。
Kongsgaard Merlot Napa Valley