《日本ワインと輸入ワインを比べて》
海外のワインは関税こそほとんどないものの、遠い生産国からガラスのボトルに入った重たいワインを船便で輸入しています。それでも日本ワインと比べて安くて美味しいと感じる輸入ワインは少なくありません。
高温多湿な日本の環境や様々な理由で、栽培・醸造コストが高いからです。
その中で個人的に「このジャンルでは輸入ワインと闘える!」と感じているのが、北海道ワインの「北海道シリーズ」です。
ケルナーはトロリンガーとリースリングの人工交配によりつくられたドイツのブドウ品種。寒い環境でもブドウの糖度が上がりやすいため、1970年代から北海道で栽培されてきたそうです。決して高価なワインをつくる品種ではありませんが、それでも1000円台後半のものは少ない。
スッキリ爽やかな風味を持ちながら安っぽさのないこのケルナーは、価格に対して満足度が非常に高いです。
このワインの活かし方は、食事の中でのレモン替わり。「レモンを搾ってスッキリさせて食べたいな」と思うから揚げや焼き魚などを夕食に食べるとき、代わりにこのワインを飲んでみてください。
《生産者について》
「北海道ワインは北海道に必要な会社になります」
その目標を掲げて創業以来50年。北海道ワインは日本で最も生産量の多いワイナリーとなりました。北海道で栽培されるワイン用ブドウのうちなんと1/3が北海道ワインに入ってくるそうです。
生産量の多さはそのままコストパフォーマンスにつながっています。輸入原料を使用しない、100%国産ブドウのみを使用しながら、1000円台にも豊富なラインナップ。スタートしたばかりの小規模ワイナリーにはとてもマネできない価格です。
それを支えているのは多くの契約農家。北海道ワインは農家のブドウに関して「選り好みせず全部買う!」という方針だそうで、その信頼感がこの低価格を可能にしているのでしょう。
Hokkaido Wine Hokkaido Kerner