《生産者について》
45年間お酒の販売に携わった中山安治氏がワイナリー設立に動き始めたのは2018年。67歳の時だったといいます。これまで地域の人々に支えられてきたことに感謝で返そうと、志したのは100年後、200年後にまで残るワイナリー。富山でつくるワインの魅力を伝えることで、地域振興に貢献しようと考えたのです。
目指すのは一口飲んだら誰もが素直に「美味しいね!」と口に出したくなるワイン。それは長年酒屋としてお酒・ワインの美味しさを人々に伝えてきたから。ワインづくりの先には消費者の笑顔があります。
「美しい」という名前をつけた「ドメーヌ・ボー」。畑のある立野原と風景とそこから生まれるワインに、その美しさを感じます。
《このワインについて》
「アント」のシリーズはまず価格にこだわったと言います。2000円前後という気軽に手を出せて何度もリピートできる値段。それでいてドメーヌ・ボーの持ち味である「美しい味」ピュアな味わいであることは徹底しています。
日本ワインで1000円台のもの自体は別に珍しくありませんが、その多くは甲州、マスカット・ベーリーAといった日本古来の品種。あるいはデラウェアやナイアガラといった食用ブドウです。シャルドネやメルローなどの欧州系品種はめったにありません。病気に弱く栽培コストが高いからでしょう。
その点でこの「アント」はなかなか挑戦的な価格と言えるでしょう。
果実の風味がストレートに表れたフレッシュ&フルーティーな味わい。黒系ベリーのクリーンな香りに控えめなタンニン。みずみずしい口当たりです。
風味の主張はそれほど強くありません。だからこそ晩御飯のメニューが何であっても邪魔をせず、我が家の定番ワインとして楽しめるでしょう。
Anto Rouge Domaine Beau