《テロワールの表現と樽香》
「テロワール」という言葉の意味は諸説ありますが、ブルゴーニュにおいては「醸造の大きな違いはないのに畑ごとにワインの風味が大きく違う」とすれば、それはテロワールが表現されているといっていいでしょう。その違いを分かりやすくするうえで、樽熟成の香りは控えめな方が有利です。それもあって近年は新樽の仕様を少な目にする生産者が多くいます。
その点でバターフィールドは特徴的。新樽比率はワインのグレードで変えているものの、一律で樽香は強め。にもかかわらず「どのワインも同じように感じる」ということは決してありません。きちんとそれぞれのワインの特徴が表現されています。
ボリューム豊かでリッチな味わいながら、飲み比べる楽しみがある。それがバターフィールドの魅力です。
《生産者について》
カナダ出身のデイヴィッド・バターフィールドが2004年に始めたガレージワイナリー。それが今や大人気で、入手困難なほど。
それほど急速に現在の地位を築いたのは、彼が両親から受け継いだ、ブルゴーニュの土地とワインに対する愛情ゆえ。そしてもちろん、彼自身の確かな醸造技術故でしょう。
『B』の文字が特徴的な彼のエチケットには、『Beaune』『Beautiful』『Butterfield』の意味が込められています。
《このワインについて》
バターフィールドのフラッグシップワイン。様々な花を思わせる華やかなアロマに、新樽熟成による豊かなヒノキやヴァニラの香りが広がります。舌で感じる果実味は素晴らしい凝縮感がありエネルギッシュ。リッチな味わいながら透明感があります。
Meursault 1er Charmes Butterfield