《ソムリエが「何本用意できる!?」》
先日飲食店や酒販店のプロを集めて行われたハドソンのセミナー。いくつか試飲ワインが用意されたなかで、終了後の反応が特に良好。それがセミナーのときは在庫のない参考商品として提供された「リトル・ビット」でした。
はちみつやチュロスのような焼き菓子、クレームブリュレのような甘い香りが立ち昇り、たちどころに飲み手を魅了してしまいます。カーネロスらしいボディ感と豊かな酸味の両立。火山性の土壌に由来するだろうミネラル感が余韻まで長く続きます。
レストランやワインバーにて飲み手のワインの好みや経験に関わらず、しっかり満足させてしまうパワー。それを感じるシャルドネなので、プロが「扱いたい!」と思ったのでしょう。
営業さんには「とりあえず1ケース!」と伝えていたはずなんですが、わずか2本の割り当てでした。
《生産者について》
ハドソン・ワインズはもともとはナパでも特に優良とされるブドウ栽培家。大学を卒業したロバート・リー・ハドソンは、1981年にナパの南端カーネロスの地に900haの農地を取得。そのうち80haでブドウを栽培しています。
取引するワイナリーとはすべて長期契約。栽培に関してあらゆる要望に応えて最高品質のブドウを提供しているといいます。選定方法や収穫量、収穫日などを相談しながら顧客の要望に応えるのです。
現在30社ほど契約していますが、ラベルに「ハドソン・ヴィンヤード」を記載できるのはキスラーやオーベール、レイミーなどの9社のみ。
中でも設立当初からずっとブドウを提供しているのがコングスガード。ジョン・コングスガードがかつて修行としてニュートン・ワイナリーで働いていたころから、ハドソンのシャルドネでワインをつくっているそうです。
《このワインについて》
「リトル・ビット」は孫娘であるエリザベス・リトルビット・ハドソンから名前をとってつけた区画名。
ハドソンでは収穫量のうち3/4のブドウは販売し、他の生産者の手でワインとなります。1/4だけの自社ワイン、2万円は決して安くありませんが、他社の「ハドソン・ヴィンヤード」よりは安価であることは確かです。
Hudson Chardonnay Little Bit Carneros Napa Valley