
これからワインを家でも楽しむにあたり、より美味しく味わうコツがあります。
種類が多く価格が高めなワインは、興味はあっても失敗したくない気持ちで一歩をためらってしまうかも。
最低限必要なグッズとハズレにくいワイン選びでスモールスタート。合わなきゃ止めればいいんです。
おうちワイン初心者のためのチュートリアルをご紹介します。
まずはワインを飲んでみる(クリア済み?)
家でワインを飲もうとする前に、きちんとワインを提供しているレストランで飲んでみることをおすすめします。
ワインをちゃんと家で楽しむには、ワイン以外に必要なものがあります。「購入したけどワインが好きになれずやめちゃた」ではもったにない。
まずは飲食店でグラスワインを飲むところからスタートしましょう。もちろん20歳になってから。

とはいえ全くワインを飲んだことがない方がこの記事をご覧になっているとは思えません。幾度となく飲んだことがあり好きと感じておられるのでしょう。このステップはクリア済みとして進めます。
残念な状態のワインで判断しないで!
「きちんとワインを提供している」の判断基準は、メニューが「グラスワイン 赤・白」ではないこと。
グラスワインが赤白3種類以上あるところがいいです。種類があればお客様に説明する必要が生じます。ということはお店には誰かしらワインのことをある程度分かっている人が在籍しているか監督しているということ。
ワインの管理や備品がきっちりしており、ある程度いい状態で飲めると期待できます。
ワインは管理や提供方法で、本来美味しいものが不味くなる場合があります。
残念な状態のワインを飲んで「わたし、ワインは苦手みたい」と思われるのは、一人のワイン好きとして不本意です。
ともかく家で飲んでみる最初の1本は?
ワインをそれほど飲んだことがなくて、家にワイングッズが一切ない。
そんな方がまず試しに飲んでみるなら「アスティ」がおすすめです。
甘口スパークリングワイン「アスティ」とは
「アスティ Asti」というのは「サッポロ 黒ラベル」というような商品の固有名称ではなく、「ストロング系レモンチューハイ」のようなお酒のジャンルだと考えてください。だからいろいろなメーカーが「アスティ」をつくっています。見た目が違っても「Asti」の表記があるなら、タイプとしては同じような味です。
詳しく述べると、アスティはイタリアのピエモンテ州でつくられる甘口のスパークリングワインです。「モスカート」というマスカット系の品種を使うので、ブドウそのままの爽やかで甘い香りを持ちます。

アスティをおすすめするのはその味わいがワインに不慣れな方でも親しみやすいことと、入手性が高いことです。
アスティにチャレンジする前に要チェック
☑お酒が飲める(アルコール度数は6~10%くらい。ちゃんと酔います)
☑炭酸飲料が嫌いじゃない
☑甘いお酒が嫌いじゃない
アスティはどこで買うべき?
当店COCOSはワインのネット通販のお店なので、その場でご注文いただけます。もちろんアスティを何種類か取り扱っています。例えばハーフサイズ(375ml)のアスティはこちら。
でも1100円のワインに最低700円の送料かけるのはもったいなくないですか?なのでこれ1本だけで買うくらいなら、近所のお店で探してください。特にこの「天使のアスティ」という銘柄は、結構いろいろなところで置いてます。

百貨店のワイン売り場に行けば、ほぼ間違いなく置いています。
お酒の量販店に行けばまず見つかります。何種類かあるかもしれませんし、ハーフボトルでも見つかるかもしれません。
「やまや」「ドン・キホーテ」「カルディ」「成城石井」どこでもいいです。
ある程度ワインを置いているスーパーマーケットでもだいたい見つかります。
コンビニはさすがにお店によりますが、可能性はあります。
アスティは銘柄ごとの味や価格の差がそこまで大きくないので、適当に目についたものを買えばいいです。
ワインは750mlがお得
ワインの通常サイズは750mlで、「フルボトル」「ブティーユ」などと呼びます。
この半分のハーフサイズ375mlは、このサイズでつくられていないワインも多く選択肢が少ないです。それに半分のサイズだから値段も半分かというと決してそうではなく、7~8割くらいの価格なので割高です。
倍のサイズ1500mlのマグナムボトルもあるのですが、これも割高。値段は2倍以上します。もっと大きなサイズもあります。
一番たくさんつくられている750mlが一番お得なのです。
アスティのおすすめ理由
最初の1本にアスティをおすすめするのは、何も要らないからです。
スパークリングワインなので、ソムリエナイフなどのコルク抜きが要りません。道具なしで開けられます。
ワイングラスも必ずしも必要ではありません。ワインは基本的にワイングラスで飲んだ方が美味しいのですが、アスティに関してはさして変わりません。自宅にあるグラスに注いで飲めば十分です。
スパークリングワインの開け方はこちらの動画で。
ワインに絶対美味しいはありません。あなたの口に合わない可能性も十分あります。アスティなら、嫌いだったとしても無駄になるのはそのお酒1本のみです。
だからスモールスタートにぴったりなのです。
アスティは飲んだけど他にも味わいたい方、甘いお酒は嫌いだからスキップしたい方は次のステップに進みましょう。
最低限用意すべきワイングッズ
ワインを自宅で楽しむ上で最低限必要なのは、まずワイングラス。
続いてソムリエナイフとグラス拭きの布を用意しましょう。
最初の1脚のワイングラス
もし1脚だけワイングラスを購入してみるなら、次の条件を参考にしてください。
ワイングラスの条件
☑表記は「赤ワイングラス」「白ワイングラス」「ボルドーグラス」「ユニバーサルグラス」のどれか
☑容量は300~400ml
☑価格は最低1000円。1000~2000円推奨
☑口をつけるリムの部分が妙に太くない
こういった特徴を備えたワイングラスなら、ある程度広いワインに適しています。また今後ワイングラスを増やしていったあとでも全く不要にはならないでしょう。

こういう標準的な卵型のグラスが無難で使いやすいです。
100均のワイングラスはありかなしか
「初心者だから安い物を」の気持ちは分かりますが、100均の100円グラスはおすすめしません。ワイングラスの形をしただけの小さなものではワインの香りを十分感じられませんし、フチが分厚くて口当たりがよくないです。
100均だけど300円くらいのワイングラスで上記の条件の価格以外を満たすなら、悪くはないでしょう。でもそのうちそのグラスに満足できなくなり使わなくなるでしょうから、無駄な買い物になる可能性が高いと考えます。
ワインに応じたワイングラスの形がある
ワイングラスにはいろいろな形があります。それはワインのタイプごとにワイングラスの形状で風味の感じ方が変わるから。適したグラスというものがあるからです。
「自宅でいろいろなワインを楽しんでいこう」となった段階で、まずは4つのタイプをそろえることをおすすめしています。
なかでも一番つぶしが効くのが白ワイングラスです。どれか1脚だけを買うなら、白ワイン用グラスがベストでしょう。
ワイングラスの購入場所
ベストな購入場所はワインショップや百貨店。専門家にとって実用に足ると考えるワイングラスしか置いてないでしょうから、ハズレが少ないです。ただし最低価格が高めな場合もあります。
ニトリやコーナンといったホームセンターで購入するのもいいでしょう。この場合は先述の条件確認をお忘れなく。
あまり店舗がありませんが、食器屋さんが安くて品揃え豊かです。ワインショップよりも安い場合が多いです。
手頃なワイングラスを1脚買うなら、通販はおすすめしません。これもやはり本体価格に対して送料が高いから。
ワイングラスでワインを飲む意味
ワイングラスはなみなみとワインを注ぐものではありません。どれだけ多くてもワイングラスの容量の1/3以下。1杯分は100~125ml程度を想定して設計されています。
それは液体の上のヘッドスペースは香りを溜めるためのものだから。ワイングラスをくるくる回す「スワリング」をして、それぞれのワインに特有の香りを楽しむための大きな容量なのです。
ワインはグラスで驚くほど香りの感じ方が変わります。香りが違えばそれに引っ張られて味わいも変わります。
きちんとしたワイングラスで飲んでいたワインを、マグカップや湯呑に移してみる。これだけでワイングラスの存在意義を感じていただけるでしょう。
ワインオープナーはぜひソムリエナイフで
ワインの栓にはいくつか種類があり、スクリューキャップならば抜栓のための道具を必要としません。
しかしコルクで栓をされているワインも多いので、栓抜きは用意しておいた方がいいでしょう。いくつか種類はありますが、今後のことを考えると最初からソムリエナイフを使えるようになることをおすすめします。
栓の種類ごとのワインの開け方についてはこちらの記事にまとめております。