《生産者について》
2013年に認められた「ゲミシュター・サッツDAC」の原産地呼称。その制定に尽力したのが、当主フリッツ・ヴィーニンガー氏です。
カリフォルニアなどで修行をつんで、「ミスター・シャルドネ」と呼ばれるほどシャルドネ&ピノ・ノワールにおいて実績を残して帰郷。先代から譲り受けた畑も当初は植え替えるつもりだったそうですが、「せっかくブドウがもうすぐ穫れるなら」と仕込んだゲミシュター・サッツ(混植混醸でつくるワイン)に感動。伝統あるこのウィーンならではのワインを、多くの人に知ってもらおうと、精力的な活動をしています。
《ゲミシュター・サッツとは》
ゲミシュター・サッツとは混植混醸のこと。普通はブドウ品種ごとに畑に植え、それぞれの適熟を見極めて品種ごとに収穫し、その品種に応じた発酵をして最後にブレンドします。それに対して混植混醸は、畑の段階で複数の品種が混ざっており、それをまとめて発酵させます。だからブドウ品種の特徴が平均化されて、その土地の味わいがより明確に表現されると生産者は考えています。
《このワインについて》
このビザンベルク村内のこの区画については、グリューナーフェルトリナーなどのオーストリア品種は植えず、ピノ・ブラン&ピノ・グリ&シャルドネというブルゴーニュ品種。切開に富んだやや砂質のレス土壌で、平均樹齢は40年ほど。ビオディナミで栽培されています。
ゲミシュター・サッツの特性として品種特性はあまりあらわれず、なんとも言葉にしづらい複雑な風味が特徴です。
爽やかな香りが豊に漂います。グレープフルーツやストーンフルーツ、酵母などのアロマに加え、少しスモーキーなニュアンス。完全に辛口でボディ感は豊かであり、心地よいミネラル感がつづきます。
Wieninger Bisamberg Wiener Gemischter Satz