《生産者について》
ドイツきっての銘醸地ラインガウにて、辛口ワインをつくることに命を懸けるゲオルク・ブロイヤー。
訳あってVDP(ドイツ・プレディカーツワイン生産者協会)を脱退してしまったため、そこが定める特級畑にあたるGG(グローセス・ゲヴェックス)を名乗ることはできませんが、その品質はまぎれもなく特級クラスです。
《ベルク・シュロスベルクについて》
ブロイヤーの持ち味は、なんといってもリースリング100%から作られる力強くも繊細な辛口の白ワイン。それはラインガウの粘板岩地質と、ライン川の照り返しを浴びる斜面の畑によって生み出されます。
辛口リースリングとしては、アルザスやヴァッハウにも素晴らしい高級品がたくさんあります。しかしその多くはアルコールが14%に迫るどっしりとしたもの。ブロイヤーは辛口リースリングを12%前後に抑えており、軽やかさが魅力です。辛口リースリングほぼ専門の生産者としては、ドイツでトップクラスの評価を受けます。
このベルク・シュロスベルクは日本語に訳すなら「山・城山」。最大傾斜60%というとてつもない急斜面の畑なので、緯度の高いドイツにて効率的に日照を浴びることができます。
ブロイヤーのフラッグシップワインにして、毎年エチケットが変わるアートラベルです。
ブロイヤーのワインはとびきり緊張感のある酸味が特徴。高品質なのは間違いないのですが、若いうちはさすがに硬いです。リリースから7年は、ようやく飲み頃にさしかかってきたくらい。若いヴィンテージより割高ではありますが、近いうちに飲むなら断然バックヴィンテージがおすすめです。
【パーカーポイント94点】
[ワインアドヴォケイト誌 2017年12月のレビュー]
2年間熟成させたブリュアーの2015年ラインガウ・リースリング・リュデスハイム・ベルク・シュロスベルクは、現時点では極めてピュアで 「埃っぽい 」ワインで、石(火打石)のニュアンスが果実味を支配し、ワインに極めてミネラル感のある表情を与えている。濃厚でまろやかでありながら、非常にピュアで塩味のある味わいは、複雑で洗練されたエレガントなベルク・シュロスベルクで、余韻は長く、持続性があり、タイトな骨格と刺激的な塩味を持つ。少なくともあと3-5年は待つべきだ。
[Stephan Reinhardtによる試飲 飲み頃予想2021-2035年]
Georg Breuer Berg Schlossberg Riesling