《テイスティングノート》
青りんごやグレープフルーツのような甘さ控えめのフルーツが香る繊細なアロマ。ゴロゴロとした石を思わせる鉱物的な風味が、引き締まったシャープな酸味が広がります。ワイン単体でのアピールはそう強くない代わりに、脇役としてしっかり料理を引き立ててくれそうな味わいです。
酸味は高く余韻のキレはいいので「スッキリ」なのは間違いない。でも個人的には「爽やか」という言葉はあまりピンと来ないワインです。あまりフルーツの風味に明るい印象がなく、どことなく「陰」の雰囲気を感じるからでしょう。
「ジャケール」というこの地の土着品種による風味なのかもしれませんが、東側にアルプス山脈をたたえるこの地のテロワール。日照時間の短さがそうさせているのではないかと推測しています。
《生産者について》
フィリップ エ シルヴァン ラヴィエは、フランスの東部、スイスにも近いサヴォワ地方にある家族経営のワイナリーです。 土壌は石灰質中心であり、上品な酸とミネラルを含んだワインをつくっています。ジャケールやルーセットなどの土着品種を大事にした、値ごろ感のあるワインに定評があります。
Philippe et Sylvain Ravier Abymes