《熟成シャルドネの甘い香り》
オーク樽熟成したシャルドネは、ヴァニラのような甘い香りを持つものがあります。若いうちから現れるその香りを、中には嫌う人もいます。そういう方にとっては、樽熟成していてもあまり「甘い」印象にはならないブルゴーニュワインが心地よく感じるようです。
しかしそんな方でも、熟成によって現れる甘い香りは別腹。むしろ大好物だったりします。リリース直後は引き締まったフルーツや花の香りだったのに、数年の瓶熟成で芳醇な香りになる。その不思議にみな魅了されるのでしょう。
その熟成したシャルドネの香りが、試飲会にて確認できたのがこのシャブリです。2016年という恵まれたヴィンテージらしいボリューム感を感じました。レモンカスタードのような甘い香りが出てくるまで、ひょっとしたら抜栓後に時間がかかるかもしれません。
《生産者について》
ドメーヌ・ビヨー・シモンは1815年から続くシャブリの生産者。17haの自社畑を所有し、その中には4つの特急畑と4つの1級畑も含まれます。
「シャブリ」のイメージから大外れしないワインに仕上げる生産者で、それでいてややリーズナブルな価格が魅力。若いヴィンテージよりもむしろ安いバックヴィンテージがねらい目です。
Chablis 1er Montee de Tonnerre Billaud Simon