《生産者について》
ニューワールドにおいてレベルの高いリースリングの生産者は?と聞かれれば、多くの愛好家がこの「グロセット」を挙げるでしょう。
アデレードから北へ100kmほど離れたクレア・ヴァレー。高い標高によりリースリングに向いた冷涼な環境のそこで、徹底的に栽培にこだわった辛口リースリングをつくっています。
2000年と早い時期から、他の生産者とともにスクリューキャップでプレミアムワインを瓶詰めすることを始めました。
《スクリューキャップでの熟成》
スクリューキャップは手ごろなワインに使われることが多いので、「スクリューキャップのワインは質で劣る」というイメージを持たれがち。しかしその実、デメリットよりもメリットが大きいことが知られています。
スクリューキャップ特徴はまず酸素の透過率が非常に低いこと。ゆえにコルクのワインに比べてゆっくりと熟成していきます。
また、ビン差が少ないことも挙げられます。天然コルクのワインは10年も熟成すれば同じ銘柄・同じヴィンテージでもボトルによって風味が違うのが当たり前です。個体差の少ないスクリューキャップは、より安心して熟成ワインを楽しめます。
人によっては「コルクの方がワインを寝かせて早く変化するので面白い」と考えられるかもしれませんので、そこはデメリットです。ただ、既に熟成したものが手に入るなら、不満はないでしょう。
《テイスティングノート》
スミレやラベンダー、レモンの爽やかなアロマ。柑橘の果実味に引き締まった酸味を感じます。ミネラルを伴う長い余韻が続く、凝縮感のある味わいです。
Grosset Polish Hill Riesling