《生産者について》
セントラルコースト南部、サンタ・リタ・ヒルズの地でメルヴィルがワインをつくり始めたのは1997年。その高い品質から、「サンタ・リタ・ヒルズ」がアメリカのワイン産地として確立することに貢献しました。
ここまではよくある話。メルヴィルが特徴的なのが、それ以前からソノマで地位を確立していたところです。
ナイツ・ヴァレーにてブドウ栽培家としてシャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルローなどを生産。周囲のワイナリーがこぞって買い付けていました。しかしロン・メルヴィルが本当につくりたかったのは、ピノ・ノワールなどの冷涼産地に適した品種。そこでより冷涼なこの地に移り、自分の理想を追い求めることにしたのです。
栽培においてはピノ・ノワール、シャルドネ、シラーをクローン別に植樹。醸造もクローンごとに分けて行います。ワインは100%自社畑のブドウから。新樽比率を抑え、果実の風味がピュアに現れるワインをリリースします。
《テイスティングノート》
ドライフルーツにしたアプリコットのような凝縮した果実味に、火を通したレモンのようなニュアンス。ジャスミンの風味も感じますが、古い樽で熟成していますのでヴァニラ香はほぼ感じません。口当たりはリッチでふっくらとしており、海沿いの地域らしいフレッシュな酸味で余韻が支えられています。
理想を追い求めて移り住んだ地にて成功を収めたメルヴィル。それにあやかるべく新たなチャレンジの前夜に飲む。あるいは挑戦をしようと巣立つ人への贈り物にしてはいかがでしょうか。
Melville Chardonnay Estate Santa Rita Hills