《近年のドイツワイン》
気候変動はドイツ各地のワイン造りにも影響を与えています。具体的には早熟で多収量な改良品種が引き抜かれ、ピノ・ノワールやその他のフランス系品種の栽培が増えているのです。シャルドネやソーヴィニヨン・ブランはその筆頭です。
現時点で「ドイツのソーヴィニヨン・ブランはロワールと比べて・・・」と語れるほど、傾向は見えてきていないでしょう。あるとすれば、ドイツにはリースリングで培った残糖をコントロールする技術があります。単に完全発酵の辛口に仕上げるのではなく、理想の味わいへ近づけるべくほんの少しの甘味を残す。そうしてフルーティーかつキリっとした酸味とのバランスが良いワインがつくられています。
この「ソーヴィニヨン・ブラン II」は、フォン・ウィニングでも特に成功したワインと言われ、キレのいいフレッシュ感が楽しめます。
「II」とあるからには、当店には未入荷ながら「I」もあります。こちらは樽発酵・樽熟成した、より複雑味と質感の厚みがあるタイプ。アルコール度数も高めの上級クラスです。
《生産者について》
フォン・ウィニングが居を構えるファルツ。ドイツで2番目に広く畑があり、そして一番多くリースリングを栽培している産地です。
ただし最高品質ではありません。ラインガウやモーゼルのような南向きの急斜面に広がるスレート土壌の畑というものはファルツにはなく、石灰質や砂岩、玄武岩などの土壌。
質より量のワインも多く作られてはいますが、このフォン・ウィニング醸造所の品質追求は別格です。
歴史を遡ればこの地の名門「ジョルダン・エステイト」というワイナリーに行き着きます。1848年に相続で分割され、その後1907年に娘婿にあたるレオポルト・フォン・ウィニング氏が、多大なる情熱をもってワイナリーのレベルを昇華させました。彼はドイツ優良生産者組合(VDP)設立の功労者でもあります。
その後、ワイナリーは戦後に売却され、名称も使用できなくなってしまいます。それを起業家のアヒム・ニーダーベルガー氏が2007年から買い取り、「ヴァイングート・フォン・ウィニング」としてよみがえったのです。
52haの自社畑はビオディナミとサステナブルな農法で管理。そのうち70%はリースリングの畑であり、ファルツのテロワールを表現する偉大なワインをつくっています。一方で他の土着品種やソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネなどのフランス系品種を幅広く栽培しています。
Von Winning Sauvignon Blanc II