《ブルゴーニュの2021年について》
2021年は久々の難しい、そして歴史的に厳しいヴィンテージです。
4月の大霜害でいきなり収量の大幅減少が確定してしまった2021年ヴィンテージ。その後も病害や雹の被害もあり、雨も多かったそうです。一般的には悪い条件のそろったヴィンテージです。
一つ明るい要素としては酸が保たれました。
近年だと2015、2016、2018、2019、2020、そしておそらく2022年も温暖なヴィンテージ。果実味はしっかり感じますが、アルコール度数が高くぽってりとした味わいになりがちです。
「ブルゴーニュらしい上品さが、最近は感じられない」と嘆く、昔からのワイン好きもいらっしゃるでしょう。そういう方にこそ飲んでいただきたい。
難しいヴィンテージの中に輝く、美しい酸味と抑制された味わいが感じられます。
ただし先述のとおり難しいヴィンテージですので、生産者による品質の差が大きく生まれることが予想されます。このオリヴィエ・ルフレーヴのような安定して評価の高い生産者を選ぶべき年でしょう。
《生産者について》
オリヴィエ・ルフレーヴは、ブルゴーニュでトップの白ワイン生産者である「ルフレーヴ」から独立した生産者。ルフレーヴの名声を高めた故ヴァンサン氏にとって甥。そのあとを十二分に引き継いだ故アンヌ・ルフレーヴ氏にとって従兄にあたるのがオリヴィエ氏であり、12年間ともに働いていました。
17haの自社畑と契約農家から購入したブドウからワインをつくります。
《テイスティングノート》
レモンなどの柑橘やパイナップルなどのフルーツ。それから白い花のアロマが複雑にからみます。この村らしい豊かなミネラル感とフレッシュな酸味。爽やかで透明感のある味わいは、前年までのような派手さはありませんが、ブルゴーニュらしい奥ゆかしさがあります。
Puligny Montrachet Olivier Leflaive