《生産者について》
グラッソ・フラテッリは伝統的なバルバレスコを造り続ける80歳のおじいちゃん兄弟です。教育機関が発達していないころからワイン造りをしているため教育機関で醸造学を学んだ経験はありませんが、長年過ぎる経験から周囲の人々に「歩く教科書」と例えられるほどの豊富な知識を持っています。彼らのワインは、名前の付いた銘醸畑で栽培したネッビオーロを使い、長期大樽熟成を行った昔ながらのバルバレスコ。飲み頃を迎えるまでに10年以上は必要ですが、逆に飲み頃を迎えた彼らのワインは、ネッビオーロの力強さ、厳格さ、深遠さを完璧に引き出します。
《このワインについて》
「ヴァッレグランデ」は「太陽の当たる広い渓谷」という意味で、その名前が示すとおり一日中日当たりがよく、グラッソ・フラテッリが所有する3つの畑の中でも最も優れた区画です。バルバレスコはその堅固さゆえに26ヶ月の熟成が必要ですが、このワインは60ヶ月の樽熟成を行っており、より熟成の必要なリゼルヴァの規定よりも長いです。そこからさらに生産者のセラーで熟成した、希少なバックヴィンテージです。
《テイスティングノート》
ラズベリーやブルーベリーの心地よいアロマに加え、土っぽさやなめし皮、チョコレート、挽いたばかりのコーヒー豆の要素が感じられます。バローロやバルバレスコは強い渋味で敬遠されがちですが、このワインは大丈夫。長期熟成でずいぶんなめらかになっています。しっかりとした酸は果実の要素と素晴らしく調和しています。
Barbaresco Vallegrande / Grasso Fratelli