《生産者について》
2013年に認められた「ゲミシュター・サッツDAC」の原産地呼称。その制定に尽力したのが、当主フリッツ・ヴィーニンガー氏です。
カリフォルニアなどで修行をつんで、「ミスター・シャルドネ」と呼ばれるほどシャルドネ&ピノ・ノワールにおいて実績を残して帰郷。先代から譲り受けた畑も当初は植え替えるつもりだったそうですが、「せっかくブドウがもうすぐ穫れるなら」と仕込んだゲミシュター・サッツ(混植混醸でつくるワイン)に感動。伝統あるこのウィーンならではのワインを、多くの人に知ってもらおうと、精力的な活動をしています。
《ゲミシュター・サッツとは》
ゲミシュター・サッツとは混植混醸のこと。普通はブドウ品種ごとに畑に植え、それぞれの適熟を見極めて品種ごとに収穫し、その品種に応じた発酵をして最後にブレンドします。それに対して混植混醸は、畑の段階で複数の品種が混ざっており、それをまとめて発酵させます。だからブドウ品種の特徴が平均化されて、その土地の味わいがより明確に表現されると生産者は考えています。
《このワインについて》
ニュスベルクの畑のなかで最上級の1区画からつくられるゲミシュター・サッツ。グリューナー・ヴェルトリーナーを中心に、ヴァイサーブルグンダー、ノイブルガー、トラミナー、リースリングが混ざっています。
バラの花びらのような繊細な香り。トロピカルフルーツやオレンジピール、花の蜜のような香りを感じます。フルボディの飲みごたえのある味わいで、塩味を感じるようなミネラル感で締めくくられます。
魚料理とも相性がいいのは生産者も述べていることですが、とりわけお寿司や懐石料理のような高級和食で活躍します。多くの品種をブレンドして、それぞれの特徴が混ざっているため、いろいろな食材に対してどれかしらのブドウ品種が合ってくれるのです。多種類の料理に1本で対応する必要があるとき、ぜひゲミシュター・サッツを思い出してください。
Rosengartel Wiener Gemischter Satz Wieninger