ヴィラヴォルフ
について、より詳しく

『リースリングの魔術師』そう称されるエルンスト・ローゼン氏に師事してワインをつくるのは、日本人とドイツ人のハーフである澄(スミ)ゲバウァさん。人を惹きつける彼女のやさしい人柄は、ワインの味わいにも存分に表れています。
手ごろな価格も魅力なヴィラ・ヴォルフのご紹介です。
日系女性ワインメーカー スミ・ゲバウァさん
スミ・ゲバウァさんは1986年ドイツ・フランクフルト生まれ。日本人の母とドイツ人の父を両親に持ちます。
幼少期には8年間日本に在住。ドイツ人学校に入学したため、当時は日本に住んでいながらほとんど地元と関わりのない暮らしをしていました。

経営管理学を学んだ後世界中を旅しましたが、愛してやまなかったワインに携わる仕事を選ぶことを決意。
自身の出生のルーツである日本にも輸入されていたドクター・ローゼン醸造所のワインと出会います。
同醸造所当主 エルンスト・ローゼン氏は、リースリングの魔術師とも称されるドイツワイン業界屈指の醸造家。ドクター・ローゼンが彼の本拠地であり、モーゼル地方に位置します。ドイツで最も権威あるワインガイド『ゴー・ミヨ』誌にて最高ランクの5つ房に認定されています。
モーゼル地域で彼の指導の下ワイン造りに励み、2011年のシーズンより、同醸造所で従事するパトリック・ミューレンドルフ氏と共に、ローゼン氏が所有するファルツ地域のヴィラ・ヴォルフ醸造所でのワイン造りを任されることとなりました。
彼女らが就任したのち徐々に自然派に移行し、2014年には醸造所所有の畑はオーガニックに移行。
伝統の味わいを見事に引き継ぎ、且つより洗練されたスタイリッシュなワイン造りにも力を注いでいます。
ヴィラ・ヴォルフの歴史
ファルツ地域・ヴァッヘンハイム村にあるヴィラ・ヴォルフ醸造所は、1756年にヨハン・ルードヴィヒ・ヴォルフ氏によって創設され、2世紀以上もの永きに渡り続いてきました。
最も栄華を誇る時代に入った1843年には、醸造所の名前Villa Wolfの由来ともなるイタリア様式の建築物が建立されました。時を経た今でも、当時の優美な姿のまま訪問する人々を迎え入れてくれます。

1996年にモーゼルの銘醸造家「Dr. ローゼン 醸造所」のオーナー、エルンスト ・ローゼン氏が11.5haの畑を所有するこの醸造所の経営を引き継ぎました。当時は品質面でも衰退傾向にあったこのワイナリーを、翌年1997年産のワインでその実力を発揮し、見事名声を取り戻しました。
ヴィラ・ヴォルフ醸造所でローゼン氏が目指すのは、温暖なファルツの地ならではの豊かなボディを持つワイン。軽やかで繊細な味わいを得意とする北の地モーゼルでは生み出せない、ファルツならではの魅力です。
彼が命を懸けて向き合ってきたリースリングだけではなく、この地にはピノ・ノワールやピノ・グリ、ピノ・ブラン、ゲヴュルツトラミナーなども古くから栽培されてきました。
それぞれのブドウ品種が持つ個性、ブドウ畑ごとに明らかに異なる特徴的なテロワール、そしてモーゼルとファルツ両地の、伝統的な本物の味わいを表現することを目指しています。

豊かな南ドイツの地 ファルツ
ヴィラ・ヴォルフ醸造所は、フランスのアルザス地域のすぐ北側、ファルツ地域の中心部であるハート山脈とライン渓谷の間に位置します。

この山々はさほど標高の高いものではありませんが、大西洋から来る冷たく湿った空気を遮り、ファルツの地に暖かで乾燥した気候をもたらします。その結果熟度の高いブドウを生み出し、凝縮感とバランス、そして豊かな個性を生み出す重要なカギとなります。

[片山がこのヴィラ・ヴォルフのワインを買う理由]
ドイツの中では温暖なファルツの気候と、スミさんの女性らしい醸造によって、非常にわらかい口当たりでクセのない味わいながら飲み飽きしないのが魅力です。価格も手ごろなので、特別なことのない普通の一日の終わり、いつもの晩酌用にピッタリ。いつでも飲めるように最低2本はストックしておきたいワインです。
数年前あたりを機に一気に品質が向上し、素晴らしくきれいな味わいになりました。2015年あたり以前に飲まれてパッとしない印象を持っておられる方は、すっかり忘れて飲みなおすべきです。
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