《リッチな白ワインといえば樽熟成?》
白ワインの味わいを簡単にざっくり分けるなら、スッキリ系とコクがある系。そのコクがある系のワイン代表格が樽熟成したシャルドネです。オーク樽の風味が加わることで香りの複雑さが増し、厚みのある口当たりになります。
そういったリッチなワインは少量でも満足度が高いため、晩酌にちょっとだけのみたい、数日に分けて飲みたい方に人気なのだろうと考えています。
シャルドネは世界中でつくれる品種であり、オーク樽熟成も一般的な技術です。なので「たくさんの銘柄があっていろいろ飲むけど、同じような味」と感じてしまうかも?
そんな方は気分転換に、オーク樽熟成していないリッチな白ワインを味わってみませんか?
《テイスティングノート》
洋ナシやアプリコット、ピーチ、オレンジなどの熟したフルーツの風味がぎゅっと詰まっています。舌の上で感じる果実味はしっかりと厚みがあり、適度な重量感をもって流れます。程よい酸味があるため「まろやか」という印象は控えめですが、同価格帯の樽熟成した白ワインに対して満足度で決して負けません。
《このワインについて》
2001年にこのベッサ・ヴァレー・ワイナリーと265haの土地を購入したのは、フランス人のステファン・フォン・ナイペルグ伯爵。名門ハプスブルク家の末裔です。サン・テミリオンのラ・モンドットやカノン・ラ・ガフリエールを購入後、短期間でそのワインの品質を世界最高レベルに引き上げた功績で知られます。
2009年時点の話では、「ブルガリアで掛る人件費はボルドーの1/10なので、その分、醸造設備等にも力を入れられる」とのこと。ボルドーの醸造技術を持ってリーズナブルなワインをつくる「エニーラ」が安くておいしいのは、これが理由です。
Enira White Bessa Valley Winery