「ブルゴーニュの白ワインはシャルドネ」それが基本ではありますが、少量ながら他の品種からワインもつくられています。そしてそれらは決してシャルドネの下位互換ではありません。
ブルゴーニュの中で唯一シャルドネではなくアリゴテのみから白ワインをつくる村「ブーズロン」。日本においてその名前を広めた、「アリゴテって美味しいよね」というイメージを消費者に植え付けたワインとして、ヴィレーヌのこのワインは抜群の知名度があります。
《生産者について》
ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティの共同経営者であるオベール・ド・ヴィレーヌ氏。彼がDRCの経営を継ぐ前の1971年に設立したのが「A&Pヴィレーヌ」でした。コート・シャロネーズを中心にピノ・ノワールやシャルドネもつくりますが、合計21haの畑のうちブーズロンのアリゴテが9haもあり、力の入れようがうかがえます。
2015年を境にオベール氏は一線を退き、甥にあたるピエール・ド・ブノワ氏が後継者として活躍。それを機にワイナリー名を「ドメーヌ・ド・ヴィレーヌ」に改名しています。
《テイスティングノート》
数十年前は「酸っぱくて青臭い風味」と敬遠されていたアリゴテ。2000年代初頭あたりから顕在化しはじめた地球温暖化の影響と、ヴィレーヌによる丁寧な栽培で、ブドウが十分熟すようになりました。
リンゴや柑橘をおもわせるような爽やかでアロマティックな香り。シャキっと芯の通った酸味がすがすがしく、それを「酸っぱい」とは感じさせないボディ感があります。
既にスッキリ系の白ワインとして十分な美味しさを持ちますが、熟成させてみても面白い変化を見せるでしょう。
Bouzeron Aligote Domaine de Villaine