チーズとワインは世間で思われているほどには、あいません。
むしろ多くの場合、互いの美味しさを邪魔します。
しかしチーズもワインも多種多様です。中にはバッチリあうものもあります。
なぜチーズはワインにあわないと主張するのか。そもそもチーズにはどんなものがあるのかをご紹介します。
YouTubeでも紹介しております。
「●●はワインにあう」「●●はワインにあわない」とは
~~~はワインにあう、あわないとかいうけど、そんなの好みでしょ?
普段ワインをあまり飲まない方にとって、時にレストランでソムリエが提案するマリアージュやペアリングは、かたっ苦しいものと映るようです。
確かに好みが影響しないとはいいません。自分の苦手な食材とワインがマッチしていても、やっぱり美味しくないでしょう。
とはいえワイン通の方の多くはこう言いたくなるのでは?「それはバッチリ決まったマリアージュを体験したことがないからだって」
ワインは料理にあわせるもの?
日本にワイン文化が浸透してきたことにおいて、とりわけレストランのソムリエさんたちの功績は大きいです。
高級なレストランにはビシっとした恰好のソムリエさん、ソムリエールさんがいて、ワインを選んでくれる。紹介してくれる。
映画やドラマで描かれるその姿に、非日常感と憧れを持つ。「ソムリエ」という職業とともに、ワインを飲む習慣は広がっていったものと私はとらえています。
ソムリエの重要な仕事の一つであるワイン提案。それは通常、お客様がオーダーした料理に対して相性のいいものを勧めます。
それもあってか、「ワインと料理・食べ物には相性がある」というのは、ワインをあまり飲まないとしても知っている方が非常に多いように感じます。
「相性がいいって本当なの?」と疑う理由
「ワインと料理・食べ物に相性の良し悪しがある」
ソムリエが重要な仕事としているのに、それを疑うのはどうしてか。
きっと実際にやってみて大して美味しくなかったからだと思います。
特にスーパーで売られているようなワインは、バックラベルの情報が多い傾向。その中には相性のいい料理が書かれているワインもあります。
例えば「焼肉」。例えば「鶏のから揚げ」など。
「ちょうど食べたいと思ってたんだ」とその料理を夕食につくり、ワインを飲んでみる。
大抵の場合は、「ん~、不味いわけじゃないけど、『あう』って言われてもピンとこないなぁ」といったものでしょう。
厳密に再現性高く表記はできない
「相性がいい」と書いてあるのに、やってみても驚きの美味しさはない。
それは各自が思い描く料理に幅があるからです。
先ほどの例で言うと、「焼肉」といってもその内容は様々ですよね。
牛肉なのか豚肉なのか。部位はどこ?国産なのかアメリカやオーストラリア産なのか。はたまた黒毛和牛なのか。タレで食べるのか塩コショウなのか。フライパンやホットプレートで焼くのか炭火なのかでも全く味わいは違います。
これら全ての「焼肉」に対して、1本のワインがどれにも「あう」なんてことは考えられません。
かといって「佐賀牛のメス牛のランプ肉をミディアムレアに焼いたもの。味付けはヒマラヤ岩塩で」のように書いてあったら、やってみようと思うでしょうか。「そんな料理を用意できっこないから」と、ワインの購入自体をためらうかもしれません。
どんなお客様が手に取るかわからないワイン、相性のいい料理を再現性高く表記するのは難しいのです。
それでも「あう料理が知りたい」という要望は強いので、当たらずしも遠からずなものを「あう」と書いているのです。
「あう」の定義の違い
それに対して腕のいいソムリエさんがいる、もしくはシェフ自身がソムリエでもあるお店で体験するマリアージュ、ワインと料理の相性は次元が違います。
少々の好みなんて飛び越えて、ワインと料理が「あう」のを訴えかけてきます。
だとすれば、「あう」の定義、「あう」の基準に違いがあると考えるのが妥当です。
「なんとなく美味しい」「一緒に食べて飲んでも邪魔しない」というレベルの「あう」。
「これ以外のペアは考えられない」「一緒に食べることでお互いがより美味しく感じる」レベルの「あう」
この違いがあることに納得できるかどうか。それは後者の「あう」を体験したことがあるかどうかだけでしょう。
チーズの「あう」は再現性が高い
そりゃあ後者の「あう」を体験してみたいもの。
ワインは銘柄がわかれば大抵のものは手に入ります。でもレストランの料理を家で再現することはなかなか難しい。
その点でチーズは再現性が高いんです。なにせ買ってきて切り分ければそれでいい。近くに売ってなくても、今は通販で多種多様なチーズが手に入ります。
マリアージュを体験させてくれるようなレストラン、その多くは一人1万円の予算は覚悟すべきでしょう。
チーズとワインなら、せいぜい数千円で楽しめます。内容が違うのでコスパで比べるのは間違っていますが、手を出しやすいのは確かです。
「チーズにあうワイン」は意外と難しい
同じ発酵食品だからでしょうか。同じ舶来品だからでしょうか。ともにフランス・イタリアが主要産地だからでしょうか。
「ワインのお供はチーズ」のようなイメージを多くの方が持っておられます。
ところがほとんどのチーズは、ワインの味を感じ取る邪魔をします。
乳脂肪とタンパク質
チーズの主成分である乳脂肪分とタンパク質。これがワインの味わいの邪魔をする理由です。
舌のザラザラである、味を感じ取る器官、味蕾(みらい)。それを乳脂肪分がマスクしてしまうため、ワインの繊細な味の違いが感じにくくなります。
チーズのタンパク質は赤ワインのタンニンと結びつきやすい性質を持ちます。これによって渋みがマイルドに感じるので一見良く感じるかもしれません。
でも渋みが過剰なワインを我慢して飲む必要なんてないですよね。ちょうどいい渋味を持つワインでそれをマイルドにしたら、単にバランスが崩れるだけです。
この「邪魔をする」というのがハッキリ現れるのが、ワインと一緒にプロセスチーズを食べたときです。プロセスチーズとは何か。その分類をこれから紹介していきます。
チーズとピッタリあうワイン”も”ある
決してチーズとワインが全くあわないわけではありません。
どんなチーズでもワインにあわせる。あるいはワインのアテにはとりあえずチーズを用意する。それが間違いなんです。
チーズとワインは基本的にはあわない。
ただし中にはピッタリとあう組み合わせ”も”ある。
そう捉えてください。
どんなチーズにどんなワインがあうのか。
それを知るにはまずチーズの分類を知る必要があります。
チーズのタイプと原産地呼称制度
チーズをややこしくしているものの1つが、チーズのタイプと原産地呼称で定められた名称が混在していることです。
「原産地呼称保護制度」と書くと難しそうですが、簡単に言うと「ブランドネームはほかで使っちゃいけませんよ」ってこと。
「Champagne」と表記されるスパークリングワインは、フランスのシャンパーニュ地方でしかつくれないのと同じです。
「カマンベール」と「カマンベール・ド・ノルマンディー」
例えば「カマンベールチーズ」というのは、チーズのタイプであり製法です。名称も保護されていません。だから世界中でカマンベールチーズをつくることができます。
しかし「カマンベール・ド・ノルマンディー」はフランス・ノルマンディー地方のブランドチーズです。ゆえに他の地域ではつくることはできません。
その代わりに無殺菌乳を使うことや脂肪分の割合、製法なども事細かに決められています。
ワインと同じく、「カマンベール・ド・ノルマンディー」も多くのメーカーがあります。しかしこの原産地呼称の規定により、大きく期待外れな銘柄はあまりありません。一定の品質が保証されるのです。
ブランドチーズの見分け方
原産地呼称のチーズかどうかは、パッケージに「AOP Appellation d'Origine Protégée」と表記されているかどうかで確認できます。
これはフランスのチーズの場合。イタリアのチーズについては「DOP Denominazione D'Origine Protetta」が同じ意味を持ちます。
日本で見かける原産地呼称チーズは、フランス産とイタリア産が圧倒的に多いです。
ブランドチーズは高い!
フランス・イタリアからチーズを輸入するのに、ワインみたいにコンテナで2か月というわけにはいきません。タイプにもよりますが賞味期限が短いからです。
だからチーズの輸入は基本的に航空便です。しかもその飛行機、2023年初頭現在、ウクライナ戦争の影響で大きく迂回して飛んでいます。
原産地呼称チーズの中には、100gあたり2000円を超える結構高価なものも少なくありません。その値段の高さは輸送費によるものが大きいです。
EPA、経済連携協定の発行で、2019年以降ヨーロッパのチーズが安くなると言われていました。しかし現状はむしろ市場価格は高くなってしまっています。
7種類のチーズ分類
今回は副材料のないチーズについて考えます。ドライフルーツやトリュフなどが入ったチーズも美味しいですが、一旦は置いておきます。こういったものはワインとの相性を論じる際に、副材料の方が重要になってくるからです。
チーズはまず大きく、プロセスチーズとナチュラルチーズに分けられます。
ナチュラルチーズの中には非常に多くの種類がありますが、熟成の有無と方法によって6つに分類されます。(文献によっては7つ)
この分類によって大きく味わいが変わるので、まずはそのタイプを知りましょう。
プロセスチーズとは
プロセスチーズとはナチュラルチーズを原料に加熱処理をしたチーズのことです。
加熱処理によってチーズの状態が安定するので、熟成がそれ以上進みません。なので賞味期限が長くなります。
プロセスチーズは安いです。スーパーで6ピース100円台で売っているのはプロセスチーズです。
プロセスチーズだから安いというよりは、廉価につくれるなら加熱処理をした方が流通させやすいというのが大きいでしょう。逆に熟成させるチーズで廉価に販売できるものが少ないという事情もあります。
プロセスチーズは熟成することがありませんので、風味の特徴が穏やかです。悪く言ってしまえば、感じるのは乳脂肪の味と塩味だけ。
だからプロセスチーズを思い浮かべて「チーズが好き」という方の多くは、味が好きなわけじゃないでしょう。熱して溶けたときの食感やコク。チーズバーガーやドリア、サンドイッチなど料理の中のチーズを思い浮かべて「好き」と感じているのではないでしょうか。
風味が弱いので、ワインによって引き立たせるものがありません。乳脂肪とタンパク質は邪魔をします。
だからプロセスチーズはワインを味わう邪魔をするのです。
フレッシュチーズとは
ナチュラルチーズのうち熟成させない、もしくは熟成期間がかなり短いものを「フレッシュチーズ」と分類します。
フレッシュチーズは他のナチュラルチーズより水分量が多く、白くて柔らかいものが多いです。熟成がないため風味は穏やか。皆様がお好きなチーズも多いのではないでしょうか。代表的なものは次の通り。
「モッツァレラチーズ」や「クリームチーズ」はスーパーなどでも手に入るため、皆さまご存知でしょう。
「リコッタチーズ」や「カッテージチーズ」などもよく見かけます。サラダなどの料理に使われることが多いですかね。
「マスカルポーネチーズ」の名称を知らない方でも、ティラミスに使うチーズと言えば味を思い出せるでしょう。脂肪分が高くクリーミーで少し甘いチーズです。
「ブリア・サヴァラン」はフランス人の美食家の名前がついたチーズ。マスカルポーネチーズに似ていて、パンにつけて食べると美味しいです。
フレッシュチーズはあまり原産地呼称の認定を受けたチーズは多くありません。
代表的なのが「モッツァレラ・ディ・ブーファラ・カンパーナDOP」。イタリアのカンパーニャ州で水牛のミルクからつくられるチーズです。ふわふわのなめらかな食感は、チーズのタイプとしての「モッツァレラ」とは全く別物です。
白カビチーズとは
表面に白カビを繁殖させて熟成させるのが白カビチーズです。
白カビがタンパク質を分解する酵素を出します。タンパク質というのはアミノ酸の塊なので、それが分解されると旨味のもととなります。
加熱殺菌していない白カビチーズは、出荷後も熟成が進みます。
チーズに記載されている賞味期限に近づくほど、旨味は強くなっていきます。種類にもよりますが、皮の近くからとろんと柔らかくなっていくものもあります。
クセのあるチーズ好きの方にとっては、賞味期限切れたくらいが好みにあうかも。ただしだんだんとアンモニア臭が出てくるので、食べごろの見極めは難しいです。
白カビチーズの代表格は何といっても「カマンベール」チーズ。ノルマンディー地方が原産です。ただしカマンベールチーズ自体は製法の名前となり、世界中でつくられます。原産地呼称チーズとしては「カマンベール・ド・ノルマンディーAOP」として販売されます。
ノルマンディー地方ではほかに、「ポン・レヴェックAOP」や「サンタンドレ」という白カビチーズもつくられています。
他にはフランスの割と広い地域でつくられる「ブリー・ド・モーAOP」。これは「チーズの王」なんて呼ばれるそうです。36~37cmと大きなメダル型でつくられるため、たいていはケーキのようにカットされて販売されます。
シャンパーニュ地方でつくられる「シャウルスAOP」。やや塩気が強く、ハート型に成形されることの多い「ヌーシャテルAOP」なども人気です。
青カビチーズとは
牛乳や羊乳を原料に青かびを繁殖させて熟成させるのが青かびチーズ、ブルーチーズです。
白カビと大きく違うのは表面ではなくチーズ内部にカビが繁殖しているところ。中に空気が入る状態で熟成させるので、チーズの中に隙間があります。
塩分濃度はかなり高い方で、青かび独特の臭いとあわせて最もクセの強いチーズのタイプでしょう。その代わり旨味も素晴らしく凝縮しています。
代表的なブルーチーズとしては、まずは「ゴルゴンゾーラDOP」が有名でしょう。イタリアのピエモンテ州とロンバルディア州でつくられます。
フランスの「ロックフォールAOP」も有名です。コンバルー山という山の北側にある洞窟からカビを採取しその洞窟で熟成させると、製法の規定が非常に細かいです。
イギリスにも「スティルトンPDO」というブルーチーズがあります。イギリスの原産地呼称は「PDO Protected designation of origin」というもので、EU共通です。
この3つを「世界三大ブルーチーズ」と呼ぶこともあります。
もし青かびの風味が穏やかなものが良ければ、「フルムダンベールAOP」などは手を出しやすいでしょう。
ハードチーズ・セミハードチーズとは
圧搾によって水分量を少なくして熟成させる、固いチーズのことを「ハードチーズ」もしくは「セミハードチーズ」といいます。
違いは水分量と固さなので今回はまとめて扱いますが、「セミ」とつくかどうかで別物と説明されるときもあります。
ハードチーズは他のチーズに比べて熟成期間がかなり長めです。8か月程度では短い方で、長いものだと24か月や3年というものも。
熟成が長いハードチーズの中には、アミノ酸が結晶化してシャリシャリとした食感を持つようになるものもあります。
ハードチーズの代表的なものとしては「パルミジャーノ・レッジャーノDOP」。薄くスライスしたり砕いて食べるほか、削って粉チーズとして使う場合もあります。
粉チーズとしてよく用いられるものとして、同じくイタリア産、北イタリアを中心につくられる「グラナパダーノDOP」が挙げられます。見た目はパルミジャーノ・レッジャーノによく似ていますが、風味がやや穏やかです。
「ペコリーノ・〇〇(地名が入る)DOP」というチーズは何種類かあります。「ペコリーノ = 羊」という意味で、その名の通り羊のミルクからつくられるチーズです。「ペコリーノ・ロマーノDOP」が最もよく見かけます。クセが穏やかでミルキーな味わいです。
フランス産のものからはまず「コンテAOP」。フランスのジュラ地方のチーズで、熟成するとナッツのような風味を持ちます。
フランス北部のフランドル産チーズとして、オレンジ色の「ミモレット」も有名です。文献によってセミハードに分類される場合もあります。
スイス産のハードチーズは、「ラクレット」や「グリュイエールチーズ」「エメンタールチーズ」などが有名です。ラクレットは半月型のチーズを熱して溶けたものを食材にかけて食べたりします。溶けたチーズに食材をディップする「チーズフォンデュ」は、このグリュイエールとエメンタールチーズからつくります。
イギリス産の「チェダーチーズ」もよく見かけます。
セミハードチーズの代表格は、オランダの「ゴーダチーズ」の他はあまり聞かないチーズが多いです。
スターバックスで10年以上定番として楽しまれている「フィローネ ハム&マリボーチーズ」の「マリボーチーズ」はデンマークのセミハードチーズです。
ウォッシュチーズとは
熟成中に表皮を塩水やお酒などで洗うことで、カビではなく「リネンス菌」という菌を繁殖させ熟成させるのがウォッシュチーズです。
この菌が強力にタンパク質や脂肪分を分解するので、独特の風味と強い風味が生まれます。
熟成に従って中身がやわらかくなっていくのが特徴で、常温でもチーズフォンデュのようにとろっとした食感になります。
表面はオレンジから赤色。非常に臭いが強く、ブルーチーズと並んでクセの強いチーズと言えます。
ウォッシュタイプのチーズはAOPやDOPに認定されているものが多く、手ごろなジェネリックタイプ的なものはあまり見かけません。
ブランドチーズが大半なので手ごろな価格のものが少なく、スーパーなどではあまり見かけません。認知度は比較的低いチーズです。
代表銘柄としては、「モン・ドールAOP」をよく目にするんじゃないでしょうか。1年のうち、製造・販売できる期間が定められているチーズです。ただ、販売できない期間の方が少ないです。ウォッシュチーズの中ではクセが控えめな方。
しっかりウォッシュチーズらしいものがよければ、「エポワスAOP」がいいでしょう。ブルゴーニュ地方のチーズです。
ただしエポワスは最近かなり高価なので(1ポーション¥5000くらい?)、シャンパーニュ地方の「ラングルAOP」などもおすすめです。
ブルゴーニュの「ピエ・ダングロワ」や、北イタリアの「タレッジョ」などは、比較的クセが穏やかなウォッシュチーズです。
シェーブルチーズとは
これまで牛乳を中心に羊乳、水牛のミルクを使うチーズを紹介してきました。しかしそれらは、ミルクの種類よりも製法で大きく味わいが変わるもの。
それに対して山羊のミルクをつかうチーズは、別枠扱いです。「シェーブルチーズ」と呼びます。
これもチーズ専門店でないかぎりなかなか目にすることのないチーズです。AOP、DOPに認定されたチーズは少なくないのですが、実際に食べたこと・見たことあるものは多くありません。
ただしその歴史自体は数千年と牛乳のチーズよりも長く、世界最古の乳製品と言われているそうです。独特のヨーグルト的な酸味があります。熱しても溶けて柔らかくはならないのが特徴です。
ロワール川中流域でつくられる「サントモール・ド・トゥーレーヌAOP」は筒状のチーズで、中に形を保つための藁(わら)が通されています。表皮には木炭の粉がまぶされているためグレーがかっています。
同じくロワール地方の「ヴァランセ」は、四角錐の上部がないような形をしていますが、色合いは上記のサントモールと同です。
この2つのチーズは百貨店のチーズ売り場などに行けば置いていることが多いです。
なかなか広くて深いチーズの世界
ここまでご紹介してきた7つのチーズ分類。チーズは基本この7タイプのどれかなので、基本的な性質をおさえておけば大丈夫です。
ただし個別の銘柄に関してはまだまだあります。一説には1000種類以上あるといわれるチーズ。
今回ご紹介したのは、日本のチーズ売り場でよく目にするものだけです。私にとっても、見たこと・食べたことのないチーズがいろいろ。
これだけいろいろなタイプがあれば、「チーズはワインにあう」という言葉にいかに無理があるかわかっていただけるでしょう。
「その『チーズ』ってなんやねん?」と。
チーズの基本的な味わいは、ワインの味を感じる邪魔をします。そのベースとしての味わいしかない、プロセスチーズやフレッシュチーズ自体は、ほとんどのワインに合いません。
ただし熟成によって独特の強い風味を得たチーズは、その風味にピッタリあうワインもあります。
タイプ・種類別のピッタリあうワインについては、別の記事にて取り上げる予定です。
参考サイト
雪印「Cheese Club」https://www.meg-snow.com/cheeseclub/
Wikipedia