ワインの法律

ワインの「サスティナビリティ」とは ヴァンナチュールとの違いを解説【SDGs】

2024年7月10日

ワインの「サスティナビリティ」とは ヴァンナチュールとの違いを解説
 
 
端的に言うならヴァンナチュール」はワインのスタイルであり、「サスティナビリティ」はワイナリーが果たす社会的責任です。
同じようにオーガニック栽培や生態系の保護を行っていても、その目指すところは大きく違います。
この違いを知った上で共感しワイン選びに取り入れるなら、ワイン消費者としてのステージが一つ上がると言えるでしょう。
1本のワインを選ぶことから貢献できる、ワインのSDGsについて解説します。
 
 

「自然派ワイン」「ヴァンナチュール」とは

 
「自然派ワイン」「ヴァン・ナチュール(フランス語)」「ナチュラルワイン(英語)」。
これらの言葉はほぼ同じ意味で使われます。
 
まず最初に知っておいてください。これらの言葉に明確な定義はありません
これらはワインのスタイル、製法であったり味わいの傾向であったりを表す言葉です。
 
 

ヴァンナチュールは概ねどんなワイン?

 
明確な定義はありませんが、「ヴァンナチュール」をうたう生産者や、そのように輸入者が紹介するワインは次のような特徴を備えるものが多いように感じます。
 

ヴァンナチュールの特徴

  • ブドウの栽培はオーガニックやビオディナミなどの手法
  • 培養酵母ではなく自然酵母で発酵させる
  • 亜硫酸をなるべく使わないことをアピールする
  • 亜硫酸以外の添加物をなるべく使わない
  • 無濾過・無清澄で瓶詰めする
  • 毎年ラベルデザインが変わる生産者が比較的多い

 

 
共通して掲げるのは「不介入主義」。醸造においてなるべく手を加えないのが自然なワインづくりであり、それがいいワインになると信じています。
 

パーカリゼーションへのアンチテーゼ

不介入主義を掲げる生産者が増えた背景には、2000年前後の「ビッグなワイン」への振り戻しもあるでしょう。
ワインアドヴォケイト高得点のワインが高く売れた時代、高アルコールで新樽熟成をした「パーカー好みの」ワインが大流行しました。右も左もそんな画一的なワインになったのです。どちらかというと様々な醸造テクニックを用いて高得点を狙いに行くスタイルは、ワインの多様性を失わせました。
そんなワインへの反発が、「人が手を加えない」ことを良しとする傾向につながっていったと考えられます。

 

 
 

ヴァンナチュールを見分ける認証マーク

 
認証機関により規定は様々ですが、オーガニック栽培には定義があります。
一方でブドウを収穫して以降の醸造方法においては、ヴァンナチュールの規定はほとんどありません。極端な話、生産者や販売者が「ヴァンナチュールだ」と言えばヴァンナチュールであるのです。
 
その数少ない例が「Vin Method Nature」です。
 
 
亜硫酸無添加の場合の認証と、ごく少量添加した場合の認証の2つがあります。フランスのロワール地方の生産者団体が始めたものです。
「このマークがついていたらヴァンナチュール」というよりは、「あえてこの認証を取る生産者はヴァンナチュールのスタイルを目指しているはずだ」と判断していいでしょう。
 
 
オーガニック認証を取っていれば「ヴァンナチュール」かというと、微妙なところです。
他の特には当てはまらないけど「ヴァンナチュール」を名乗る。その言葉の定義がないのですから決して悪いことではありません。しかしオーガニックやビオディナミの認証はとっていても、ヴァンナチュール的なうたい文句を一切使わない生産者もいます
 
これは後程「サスティナビリティ」についてお読みいただければ、すっと納得できるでしょう。
 

ビオディナミとは

ルドルフ・シュタイナーという人が唱えた理論に基づく、オーガニックをもう一歩進めた栽培方法。
月の満ち欠けに基づくカレンダーに従って、剪定など農作業のタイミングを決めます。畑のある環境を一つの生態系と捉えることも特徴の一つです。
ボルドーならシャトー・ラトゥール。ブルゴーニュならDRCやルロワ、ルフレーヴなど、超一流生産者が採用している例がありますが、あえて認証を取っていないケースも多いです。

 

 
 

ヴァンナチュールに期待されるもの

 
昨今、日本のワインマーケットにおいてヴァンナチュールの需要は非常に高いです。
何に期待してヴァンナチュールを選ぶのか。それはナチュールではないワインと同様に人それぞれなのは間違いありません。
 
いくつか大別するなら、「ヴァンナチュールっていうものが流行っているらしいから飲んでみたい」という人にとっては、今までのワインからの変化や面白さ、目新しさでしょう。
 
続けてヴァンナチュールを飲み続けている人にとっては、一番は「美味しいと感じるから」ではないでしょうか。
中には「自然なものが好きだから」「環境に良さそうだから」といった精神的なものもあるでしょう。
 
 
「健康に良さそうだから」「悪酔いしにくいと聞いたから」などもあるかもしれません。ただ、この理由については情報源の精査をおすすめします
 
 

ワインの専門家として言ってはいけないこと

 
まず私はワインのプロではありますが、生理学は全くの素人です。おそらくほとんどのワイン専門家の方もそうでしょう。
素人が「〇〇は体に良い/悪い」というような健康に関わることを安易に述べてはいけません。できるのは情報源を見極めた上で記述を正確に引用することです。
 
ワインと医学、両方に精通している方。そういう方でないと健康に関わることで自分の意見を言うべきでないと考えます。
身体と健康に関わることは、情報を鵜呑みにせず、確かな情報源か疑うようにしましょう
 
 

自然酵母による発酵とワインの風味

 
「ヴァンナチュール」をうたうワインとそうでないものには、確かに風味の傾向に違いがあります。
その違いを生むものとして重要なものの一つは、自然酵母による発酵です。
 
 
ブドウの果皮には様々な酵母がついています。ブドウを潰して果汁にその酵母が混ざり、ある程度の温度があることで発酵が始まります。
発酵初期には、非常に多種多様な酵母が働きます。それぞれの酵母が糖分を消化し、様々な香り成分を生みます。この発酵初期における酵母の多様性が、ワインに複雑な香りをもたらすと言われています。
ただしこの様々な酵母が生むのは、好ましい香りとは限りません。不快な臭いを生む危険性もあります。
 
自然酵母による発酵は風味に複雑さをもたらしますが、必ずしも優れているとは言い切れません。
 
 

自然酵母による発酵をしないならどうする?

 
自然酵母による発酵の反対は、「人工酵母」ではなく「培養酵母」です。好ましい香りを生む酵母を選別して培養したものです。もとはと言えばブドウにいた自然由来のもの。それらが最初から支配的に働くので、発酵がよりスムーズに安定して進みます。
発酵前に果汁に少量の亜硫酸を加え、雑菌などの繁殖を抑えることもよく行われます。
 
 
ある程度アルコールが生成されると、アルコール耐性のある「サッカロミセス・セレヴィシエ」という酵母が支配的に働き、アルコール発酵が進みます。この時他の酵母はほとんど死滅します。これは自然酵母発酵でも培養酵母発酵でも同じです。
 
培養酵母を用いた方がより期待通りのワインを安定してつくれます
この「期待通り」であること自体を、ヴァンナチュールの生産者は嫌っているのかもしれません。
 
 

ヴァンナチュールに必要な「自然な?」栽培

 
自然酵母で上手く発酵が進むためには、ブドウに付着している酵母が健全である必要があります。その酵母は近くの草木から虫が運んでくる場合もあります。
 
ゆえに自然酵母での発酵を行う生産者は、ヴァンナチュールか否かに関わらずオーガニックかそれに準じる栽培を行っている例が多いです。農薬や殺虫剤を使うことに比べると『自然な』栽培が必要と考えているようです。
 
 
ヴァンナチュールをうたう生産者のほとんどは、栽培に関するなんらかの認証マークを取得しています。
 
 

オーガニックはヴァンナチュールのため?

 
ヴァンナチュールスタイルのワインをつくろうとする生産者は、だいたいオーガニックの栽培をします。
その逆、オーガニックの栽培をしているならヴァンナチュールかというと、そういうスタイルにつくらない生産者も少なからずいます
 
目的が違うのです。
オーガニック栽培を実施するのは、それがより高い品質のブドウを得ることにつながるから。あるいはサスティナブルなブドウ栽培のためなのです。
 
 

オーガニックはワインを美味しくするか?

 
良いワインは良いブドウから
卓越したワインをつくる生産者は口をそろえてそう言います。
 
「オーガニックのブドウでつくるワイン」と聞くと、何となく良さそう・美味しそうなイメージを持つ方も多いと思います。
オーガニックはブドウの質を向上させるのでしょうか。
 
 

オーガニックか否かの違いとは

 
オーガニック農法ではないものを「慣行農法」と言います。
大きな違いは農業を効率化するために人類が開発してきた、次のようなものを使用することです。
 
  • 農薬
  • 化学肥料
  • 殺虫剤
  • 除草剤
 
 
これらを使用することで、少ない労働コストで毎年安定してたくさんのブドウを収穫することができます
オーガニックの定義は国や認証団体により様々。農薬の中にも「これは使ってもオーガニックをうたえる」といったものもあります。
消費者の理解としては概ねこういったものを使用しないのがオーガニックと捉えて問題ないでしょう。
 
 

オーガニックの認証マーク

 
オーガニックの認証機関は生産国により非常にたくさんの種類があります。
 
一番よく見かけるのはユーロリーフではないでしょうか。ヨーロッパのビオロジック(オーガニック)の認証機関です。AB認証やDemeter認証なども見かけます。
 
  
ビオディナミの認証としては、「Biodyvin ビオディヴァン」や「Demeter デメター」などが有名です。
 
 
これらの認証機関が定める基準を、定めた期間クリアして初めてラベルに認証マークをつけることができます。数年の期間とそれだけの費用が必要です。
なので「実質的にビオディナミを採用しているけど、認証はとっていない」という例もたくさんあります。
 
 

オーガニックワインはより美味しい・・・っぽい

 
状況的証拠と言いますか、様々な点から「慣行農法のワインよりオーガニックのワインの方が平均的に美味しい」と言えそうです。
※ビオディナミを含む広義のオーガニックと考えてください。
 
例えばFiradis様のこの記事。ワイン評価誌のポイントで比較したとき、オーガニックでつくる生産者のワインの方が得点が高かったそうです。
 
さらに「〇〇年から栽培をオーガニックに移行した」という話は聞きますが、逆に「慣行農法に戻した」という話は聞きません。一度取得していた認証マークを取りやめた例はありますが、それは天候の難しい年の対処をしやすくするためで、基本としてはオーガニックを続けています。
 
私見ながら非常に評価の高い生産者らの情報を調べると、ビオディナミやそれに準じる農法を取っていることが多いように感じます。たとえそれが認証マークを得ていなくてもです。
 
 

なぜオーガニックでいいブドウができるのかは不明?

 
一方で近年オーガニックを導入したワイナリーが「農法を転換したことでこういう良い変化がありました」と紹介する例は、あまり目にしたことがありません
 
おそらく「農薬などの使用をやめる」ということだけを比較して因果関係が説明できないのでしょう。オーガニックの導入で農作業の様々なことが変わるので、結果的に良いブドウがとれるようになっても、「オーガニックだから」と言い切れない。
消費者の立場で想像するより、実際の畑はもっともっと複雑なのだということと推測しています。
 
 
曖昧な説明となりますが、さして重要ではありません。
一つは「オーガニックワインの方が美味しい傾向」と言っても、それは平均値の話だから。不味いオーガニックワインも美味しい慣行農法のワインもたくさんあります
もう一つは、オーガニック栽培に移行するその目的は、必ずしもブドウの品質向上がメインではないから。「サスティナビリティ」こそ重要視しているからです。
 
 

「サスティナビリティ」それは100年後の美味しいワインのため

 
「サスティナビリティ」とは「持続可能性」と訳されます。今と同じ生産、同じような手法で同じようなブドウを栽培し続けられること。そのために必要なのがサスティナブルなワインづくりです。
もう少しかみ砕くなら、「100年後も同じようにここで高品質なブドウが栽培できるか」それがサスティナブルな栽培と言えるでしょう。「あなたのひ孫が美味しいワインを飲めるように」と言い換えてもいいかもしれません。
 
あなた自身には明確なメリットはないかもしれない。それでも重要なのが「サスティナビリティ」です。
 
 

生態系を守るためのオーガニック

 
多くのワイン生産者がオーガニックを導入する目的として挙げるのが、ブドウ畑をとりまく生態系の維持です。
そのためには殺虫剤を用いてはいけない。これは明白です。中にはブドウ栽培にとっては害虫となるものもいるでしょうが、それも含めて後世に残していくべきと考えられています。
時折ワインのラベルにテントウムシが描かれているのを見かけます。「ウチは殺虫剤を使っていないから、畑にテントウムシがいるよ」ということをアピールしているケースが多いです。
 

「ワイン テントウムシ」での検索結果。結構様々なワインが見つかります。

 
鳥の巣箱を設置する例もあります。殺虫剤で虫を駆除する代わりに、その虫を食べる鳥が住みやすくすることで、虫の被害を減らすのです。
 
 
 

カバークロップの考え方

 
ブドウの樹の根元に生える下草。それを「カバークロップ」と呼びます。
 
カバークロップが生い茂ると、土壌の栄養をブドウと取り合います。それにより収穫量が減ることも考えられます。
また地面の湿度が上がるので、気候によってはカビ系の病気が広がる原因となり得ます。
 
その対処法として最も簡単なのは除草剤を撒くことです。しかしブドウ以外の植物もまた生態系の一部です。下草を住みかとする虫などがいなくなってしまいます。
 

この写真の左右で農法が違うといいます。

  
カバークロップを生やしたままにすることで、まずは生態系を守れます。加えて雨が降った際の斜面の畑において、土壌流出を防げます。また地面から水分が蒸発するのを減らすので、農業用水が限られた地域で水の節約になります。
 
カバークロップの管理として、羊などの草食動物を放牧している例があります。
 
 
気候や土壌によりカバークロップの生え方は全く異なります。砂漠に近い乾燥した気候ではほとんど生えず、管理も必要ありません。一方で日本のような肥沃で保水力が高い土壌だとニョキニョキ生えます。
また生えていない写真は土をすき返した直後という場合もあります。
カバークロップはオーガニックか否かで大きく違うところですが、それだけでは判断できないというのは知っておくべきことです。
 
畑の生態系が保たれて100年後も今と同じような環境であるために。上記はほんの一例にすぎません。生産者は様々なことに取り組んでいます。
 
 

栽培だけじゃないサスティナビリティ

 
農薬の中には、人体に蓄積すると健康被害を起こすものもあります。「労働者に健康でいてほしい」その想いでオーガニックに転換した生産者もいます
労働者がこの先も働けるように。これもまたサスティナブルな取り組みです。
 
 
その一環として労働者への賃金などの労働環境が規定されているサスティナブル認証もあります。中には従業員やその家族への教育に投資しているワイナリーもあります。
 
 

サスティナブルの認証

 
サスティナビリティへの取り組みを示すマークも多種多様で、私自身勉強が追い付いていないのが正直なところです。地域ごとにそれぞれ認証団体があるのは、地域が違えばサスティナビリティで重視する内容が違うから
 
フランスで最近よく見かけるようになってきたのが「HVE 環境価値重視認定」。オーガニック栽培であることも求められますが、それだけでないことが名称からわかります。
 
 
ナパ・ヴァレーでは例えば「NAPA GREEN」という認証があります。これは畑とワイナリーそれぞれに対する認証があり、ワイナリーの場合はエネルギーや水、温室効果ガスの削減などの項目があります。
 
 
南アフリカやニュージーランド、オーストラリアなども、サスティナブルなワインづくりに非常に積極的な生産国です。
 
 

サスティナビリティは社会的責任

 
ただし取得した認証マークをバックラベルなどに記載するかは別の話です。
 
 
彼らはサスティナブルなワインづくりを、果たすべき社会的責任であると捉えているように感じます。取り組んで当たり前、毎年改善して当たり前であり、それをアピールしてマーケティングに活かそうとはしていません
 
オーガニックやビオディナミの栽培と聞くと、小さなワイナリーが丁寧に畑仕事をする姿を想像するかもしれません。もちろんそれも間違いではありません。一方で成功している大規模なワイナリーほど、むしろ積極的にサスティナビリティを実践しているのは忘れてはいけません。
 
例えば先日カリフォルニアのボーグル社が、アルミボトルのワインを発表しました。割れやすく重くてリサイクルが難しいワインボトルの代わりに、軽くて丈夫でリサイクルが容易なアルミを使うのです。温室効果ガスの削減にも貢献します。
小さなワイナリーでは決してマネできない、サスティナブルな取り組みです。
 
 
 

あなたのひ孫が美味しいワインを飲むために

 
サスティナブルなワインづくりをしたとて、今すぐワインが美味しくなるというものではありません。にもかかわらずその取り組みはお金と労力が必要なもの。必ずワインの価格に反映されます。
 
それでも今取り組むのは、後の世代への責任。今ワインを飲んでいる世代が亡くなった後の未来でも、同じように美味しいワインがつくれるように。
その原動力となっているのは『感謝』ではないでしょうか。先祖が守ってきたこの環境と、代々培ってきた醸造技術があるから、今このように美味しいワインを味わえる。
 
 
感謝を胸に責任を果たす
ワインを販売する者として、その想いは伝えていかねばと考えます。
 
 

あなたがワインを選ぶ影響とは

 
ワインを選ぶ選択基準は、何より味と値段でしょう。誰だって美味しいものを安く味わいたい。
本記事を通して提案したいのは、その判断基準に「サスティナブルなワインかどうか」をちょっとだけ加えてみてはいかがでしょうか、ということです。
 
 

個人消費の集合がトレンドをつくる

 
あなたが今晩飲むワインを何にするか。その選択は一見あなただけの事のように思えます。しかしその選択は世界につながっています。
もちろん一人がどのワインを選択するかで、目に見える変化は起こりません。でも「トレンド」とは、その消費者の選択の集合体です。どんなワインを消費者が選ぶか、どんなワインがよく売れるかは、生産者にとって重要な関心事。ワインづくりに関わります。
 
 
そう、たとえば20数年前。ロバート・パーカーが高評価したワインを消費者が選んで買うから、多くの生産者がこぞってワインのつくりをビッグなスタイルにしたように。
 
あなたのワイン選びは、つながっていないようでワインの未来につながっています
 
 

ワイン選びで貢献するSDGs

 
サスティナブルなワインづくりは、まさにSDGs、持続可能な開発目標です
それに積極的に取り組むワイナリーのワインを選んで買うことは、間接的にSDGsに貢献していることになります
 
社会貢献に取り組む企業の商品を積極的に選んで買うことを「エシカル消費(倫理的な消費)」と言います。
 
  
ワイン選びの際にそのワインがサスティナブルかどうかを判断するのは、現時点では容易ではありません。当店を含めインターネット販売において、認証マークについて十分な情報が提供できていません。また売り場でマークを見て判断するにも、マークの種類が多すぎて判別不能です。でもいずれ時代が追い付いてきます。
 
同じような2本で迷ったときでいいです。価格が同じくらいで、どちらも嫌いではなさそうだが飲んでみないと分からない。そんな時はサスティナブルな認証マークがある方を選択する。
そういうワイン選びをする人が増えれば、ブドウ畑の未来はより明るいものとなるでしょう。
 
 

ワイン選びの次のステップに

 
「ヴァンナチュール」と呼ばれるものは、人為的な介入をなるべく減らすことを良しとするワインづくりのスタイルです。美味しいと思えば選べばいいし、好きでないならヴァンナチュールを謡わないワインを選べばいい。
 
同じようにオーガニックやビオディナミで栽培したブドウでつくるワインでも、ヴァンナチュールを謡わないワインもたくさんあります。それらの多くが目指しているのはサスティナブルなワインづくりです。100年後も同じようにワインをつくり続けられるための、今果たすべき社会的責任です。
 
どんなワインにせよ、あなたがどんなワインを選んで飲むかは、ほんの少しワインのトレンドに影響を与えます。サスティナブルなワインを選んで買うなら、それを通してSDGsに貢献していることになります。
 
 
ワイン選びは味と値段が基本。その上で「未来につながるのはどれか」という考え方も取り入れてみませんか?きっとあなたのワイン選びは次のステップに進むことでしょう。





※投稿に記載しているワインのヴィンテージ・価格は執筆時のものです。現在販売しているものと異なる場合があります。
購入の際は必ず商品ページにてご確認ください。




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