《テイスティングノート》
イチゴやラズベリーのような赤いフルーツの可愛らしい香りが漂います。口に含めば緻密に詰まった果実味が広がり、元気のいい泡が口を刺激します。スタンダードクラスだけあり余韻の長さやうま味感は上位のヴィンテージ入りに劣りますが、この価格帯としては十分。
味わいとしてはしっかり辛口ですが、ロゼである分ベリーの甘い風味がありますので、ワイン単体でのバランス感で白に勝ります。
料理に合わないことは決してありませんが、せっかくなら休日の昼飲みにいかがでしょうか。昼下がりのゆったりとした時間の中でジャズやクラシックをかけ、明るいうちからソファーに座ってダラダラ飲む。そんな飲み方にぴったりの味わいです。
《生産者について》
グラハムベックは西ケープ州ロバートソンの地で、1991年に生産を開始しました。夏の日中は38 - 40℃に達する高温な地域ながら、夜は涼しい風が吹き込み昼夜の寒暖差があります。シャンパーニュ地方にも似たチョーク質の石灰質土壌が、気候の不利を覆し、世界レベルのスパークリングワイン用ブドウを育むことに成功しています。
グラハムベックの地位を短期間で押し上げた人物として、醸造家のピーター・フェレイラ氏は欠かせません。敬愛をこめて「ミスター・バブルス」と呼ばれる彼は、シャンパーニュでの経験も豊富で、この地でも完璧な泡を目指してフレッシュなスタイルのワインをつくり続けています。
Graham Beck Brut Rose