《このワインについて》
近年多くつくられるようになった「ペットナット Petillant Naturel」とは、昔ながらの製法でつくられ澱引きせずに出荷される微発泡ワインのこと。発酵途中のまだ糖分が残ったワインを瓶詰し、瓶の中で発酵を継続させることで炭酸を閉じ込めます。「メトド・アンセストラル」とも呼ばれますが、さらに特徴としては出荷前の澱引きをしないこと。なので瓶の底に澱がたまっており、飲んでいるうちにそれが舞って味わいが変わってきます。澱は還元作用(酸化から守る作用)を持つので、このワインは亜硫酸無添加で出荷されます。
リースリングは上品でさわやかな風味と高い酸味を持つ品種で、そのスパークリングワインは広くつくられています。ゆえにスッキリとした味わい自体は珍しくないのですが、このワインは澱の影響で、飲み進めるにつれて風味が変わります。熟した桃や柑橘にショウガのようなニュアンスをもった風味が、うま味感を増していくのです。変化も楽しめるので飲み飽きない!
ちょっと高価なワインではありますが、1人・2人くらいでじっくり味わいたいものです。
《生産者について》
リビング・ルーツは2016年設立とまだ非常に若いワイナリー。オーナー醸造家のセブ・ハーディー氏は、南オーストラリアのアデレード・ヒルズにもワインブランドを展開しており、ワイン造りは慣れたもの。妻のコリーン氏がフィンガー・レイクス出身なので、そこでワインをつくりはじめたのです。
ニューヨーク市に住むワイン好きを迎える都市型ワイナリーとして、多くの挑戦的なワインをつくっています。
Riesling Petillant Naturel Living Roots