《生産者について》
クロ・デ・フは「チリワイン界に革命を起こす」ことを目指して2009年にスタートしたプロジェクト。『良質なワインをうみ出すには”テロワール”を知らなければならない』という信念のもと、土地の個性をピノ・ノワールやシャルドネといった品種を中心に表現しています。
地質学者のペドロ・パッラ氏の協力のもと、所有している畑の土壌を詳細に分析。畑を小区画に分けて小ロットで仕込むなど、ブルゴーニュ的な考え方のワイン造りを行っています。
複数のオーナーが共同で運営しており、それぞれが別々の地域に畑を所有しています。それゆえ同じピノ・ノワールでも大きく風味が異なります。「違いを感じて楽しむ」という点で非常に面白い生産者です。
チリはブドウ品種単一でつくるワインの王国であり、「何種類もつくるなかのピノ・ノワール」という位置づけのワインも多いです。しかしクロ・デ・フは、『いつ飲んでも、岩・石を感じるテロワールを素直に表現した、これまでにはない究極のテロワールワイン』を目指しています。「チリワインなのにちょっと高めのピノ・ノワール」と思わず、土地を表現するワインとして先入観なく飲めば、きっと新たな発見があるでしょう。
《このワインについて》
「ラトゥーファ」がつくられるのは、マジェコ・ヴァレーにある畑から。チリでも比較的南部にある冷涼なエリアです。畑は急斜面につくられており、とても強い風が吹き抜けます。チリのワイン産地としては降水量が多めなのですが、この風が病気を防いでくれます。それゆえ認証はとっていないものの、ビオディナミでの栽培が可能です。
ヴィンテージが少し古めですが、それはワイナリーで熟成させて出荷しているからです。
イチゴやバラのような香りにヴァニラのニュアンス。それから何とも言えない土のような複雑な要素も感じます。上品な酸味と全体を引き締めるタンニンを持ち、小難しいこと抜きにも楽しめそうなボリューム感。現時点でも十分楽しめるのですが、これから数年かけてさらに良くなっていきそうな味わいの骨格とタンニンです。
Pinot Noir Latuffa Clos des Fous