《生産者について》
オー・ボン・クリマを設立したジム・クレンデネン氏は、カリフォルニアのワイン史で語り継がれるだろう人物の一人。ピノ・ノワールの黎明期をリードした人物です。
日本にも早い時期から入ってきていたため、昔からワインを飲んでいる方なら一度は口にしたことのある生産者でしょう。
ジムは2021年に急逝してしまいましたが、30年共に働いてきたジム・エーデルマンが中心となってワインづくりすべてを監督。娘イザベルと息子ノックス・アレキサンダーもワイナリーを継承すべく修行中です。
彼はブルゴーニュにて「ブルゴーニュの神様」アンリ・ジャイエ氏に師事しワインづくりを学びます。その教えのとおりカリフォルニアでも完全除梗した醸造を実践。唯一の例外がこの「ラーム・ド・グラップ」です。
《このワインについて》
ブドウはサンフォード&ベネディクト・ヴィンヤードのものを使用。
全房発酵で美味しいワインをつくるためには、より高いブドウの熟度が求められます。ブドウの茎の部分が木質化するほど、生理的によく成熟していないと青さが出てしまうのです。よく熟した年でも梗のタンニンが強く収斂性が高いことから、「全房に泣かされる」の意味で「ラーム・ド・グラップ = ブドウの房の涙」と命名しました。瓶詰から2年、合計4年ほど熟成してからリリースされます。
通常のABCとは違う醸造、本当に条件のそろった年にしかつくられないこと、長い熟成を経てリリースされることから、『特別の中の特別』といえるワインです。
Au Bon Climat Larmes de Grappe Pinot Noir