《バラエティ番組でドンペリに勝利!》
正月恒例の某格付けチェック番組。その番組内で3万円前後(当時)のドン・ペリニヨン・ロゼの当て馬として出題。少なからぬ芸能人が「こちらがドンペリに違いない!」と選んだのが、このロジャー・グラートのロゼだったのです。
産地もブドウ品種も全然違って値段は20倍なのに!
この番組効果で売れに売れました。それもあって近年では安い方のワインは銘柄が非公開となったのでしょう。影響が大きすぎますから。それほどの反響があったそうです。
《テイスティングノート》
ドンペリに匹敵するかはさておき、2000円前後のカバとして純粋によくできています。チェリーやイチゴのフレッシュなアロマ。ほのかに甘味を感じるような芳醇な果実味と、優雅で上品な酸味。
メーカーは「昔から作り方は変えていない」というのですが、10年ほど前と比べると辛口寄りになってきているように感じます。
《生産者について》
ロジャーグラートは1800年代設立と歴史のながいカバの名門。1882年に初めてスパークリングワインをつくって以降、140年以上にわたり高品質なカバづくりを続けています。その品質を支える製法のひとつがブドウ果汁の使い方。シャンパーニュ地方では平均して1.7kgのブドウから1Lの果汁を絞るといいます。それに対してロジャーグラートでは、2.5kgのブドウから1Lしか使いません。強い力でブドウを絞ればたくさんワインをつくれますが、種がつぶれるなどで雑味が入る傾向があります。
だからぜいたくに一番搾りの果汁だけをつかって、クリアな味わいに仕上げているのです。
Roger Goulart Cava Rose Brut