《生産者について》
ロバート・パーカーのワイン・バイヤーズ・ガイド、ヨーロッパのワインレポート、その2つが2008年に南アフリカNo.1ワイナリーに選んだのが、ブーケンハーツクルーフです。
輸入元バイヤーの三宅さんはブーケンハーツクルーフのすごさを、「バリューワインからフラッグシップまで全てのワインが、価格以上の価値を感じさせてくれること」といいます。1000円台で販売される品種ブレンドでつくる「ウルフトラップ」シリーズから、フラッグシップの「七つの椅子」シリーズまで。どれも「多くの人が好みそうな味」にしっかり仕上げてきます。
本拠地はステレンボッシュの北東に隣接するフランシュック。25haの自社畑の他に、契約農家から購入するブドウを合わせて多くの銘柄をリリースしています。
《このワインについて》
カベルネ・ソーヴィニヨンやセミヨンなどもつくられているフラッグシップ「7つの椅子」シリーズ。しかし最も「ブーケンハーツクルーフファン」をつくっているのは、このシラーかもしれません。ブドウはワイナリーから離れたスワートランド産のものを使用。風味の複雑さと味わいの存在感が圧倒的で、「これ、とてつもないワインだ」感をしっかり感じさせてくれるのです。
バリューワインを買う量に応じて「7つの椅子」シリーズは割り当てられる限定品。これだけ輸入することはできない限定品だといいます。
《テイスティングノート》
よく熟したブラックベリーやオリーブ、スミレ、黒コショウなどのスパイスが、ワインをグラスに注ぐなりあふれ出してきます。口に含めば濃密できめ細やかな液体に感情を揺さぶられます。どこまでも続くような余韻は、クローヴやナツメグなどのニュアンスを伴って美しく消えていきます。
全体をしっかり支える酸味がバランスをとっており、バロッサ・ヴァレーのシラーズよりは、エルミタージュなどのスタイルに似ているでしょう。
Boekenhoutskloof Syrah