《生産者について》
アタラクシアのオーナー醸造家ケヴィン・グラント氏は、ヘメルアンアードのパイオニア的なハミルトン・ラッセルの元醸造長。海に近いウォーカーベイに位置するヘメルアンアードは、冷たい風が吹き込むことで非常に涼しい気候。シャルドネとピノ・ノワールに最適な土地で、「南アフリカのコート・ドール」的な産地です。
アタラクシアはこれまで、シャルドネは1アイテムのみでした。しかしケヴィン氏はもとより、土壌にもとづいて畑を非常に細かいエリアに分けた栽培をしていました。植樹から20年を超え、畑の個性が顕著になってきたため、このオーガニック区画のみからつくるキュヴェをリリースすることになりました。
《このワインについて》
テロワール主義・不干渉主義を象徴するアタラクシアのフラッグシップワイン。
ブルゴーニュで昔採用されていた「ブラック・メソッド」という方法でつくられます。ブドウはしっかりとプレスされ、発酵が完全に終わる前により多くの酸素を含ませるようにします。するとジュースは濃い茶色になることから、この名前で呼ばれます。その後の工程でワインの色は普通になるのですが、発酵中に多く酸素を取り込んでいるため、瓶詰後には酸化しにくくなるのです。マロラクティック発酵なし。ケヴィンはこの方法により、テロワールがより忠実に表現できると考えています。
《テイスティングノート》
グレープフルーツ、白桃、熟した梨、ナッツなどのアロマ。緊張感と骨格のあるボディで、味わいは非常に複雑。ゴージャスかつスタイリッシュなワインで10年近く熟成させることができるでしょう。
Ataraxia Earthborn Chardonnay