《生産者について》
「アスリナ」は、オーナー醸造家であるヌツィキ・ビエラさんが設立したワインブランド。それは南アフリカの黒人女性として初めてのことでした。その挑戦が成功するまでには、尋常ではないこんなんがあったはずです。
ヌツィキさんが生まれたのは、南アフリカ北東部にある500人ほどの小さな村。1994年にアパルトヘイトが廃止され、国が民主化します。高校生だった彼女は奨学金をもらって進学することを決意。それがたまたまというべきか、ワインの醸造を学ぶ大学だったのです。それまでワインに触れる機会はなかったそうで、「私がワインを選んだのではなく、ワインが私を選んだのです」と語ります。
ステレンボッシュ大学のクラスメイトはほとんど白人。しかも授業のアフリカーンス語がわかない。そんな環境でもくらいつくように勉強し、卒業後は「ステレカヤ」という小さなワイナリーに就職します。それからも必死で経験を積み、2006年に手掛けた初のワイン。それが南アフリカのコンテストでいきなり金賞を受賞します。
それから11年。彼女は独立して祖母の名前をつけた「アスリナ」を立ち上げたのです。
《このワインだけを輸入しています!》
輸入元のアリスタ・木曽さんは主にお菓子の卸販売を行う会社で、ワインの輸入事業はほんの一部。なんと「アスリナ」しか扱っていません。それほどにこのワインとヌツィキさんのストーリーを愛しているから。「ファンでありサポーターです!」と語ります。
それほどまでにひきつけるものがある「アスリナ」。チャレンジのストーリーを含めて味わってみてはいかがでしょうか。
《このワインについて》
簡単に表すなら少しボディ感豊かなボルドーブレンド。
ブラックベリーやカシスのような熟したフルーツのアロマに、コーヒーやナツメグのような香ばしい香り。カベルネ・ソーヴィニヨンに比べて香りのボリュームも複雑さも段違いで、価格差以上に高級感があります。しっかりとボリューム感のある風味が適度な重量をもって舌を刺激し、骨格のあるタンニンが存在感を主張します。余韻にはほのかに甘い印象が残り、5000円程度の味わいをはるかに超えて感じます。
※ロウキャップについて
ロウキャップはコルクの密閉性をさらに高める目的で使用されますが、衝撃に対して脆い性質があります。
輸送時の衝撃により入荷時に部分的に欠けている場合もございます。軽微なものについては不良品として交換の対象外とさせていただきますのでご了承ください。
Aslina Umsasane