《PIWI品種について》
PIWIとは、ドイツ語の「Pilzwiderstandsfahige Rebsorten」(ピルツヴィダーシュタンズフェーイゲ レプソールテン)の略で、日本語で「真菌耐性ブドウ品種」のことです。
日本のブドウ栽培に有機農法を取り入れているところは現在ほとんどありません。高温多湿で雨の多い日本の環境が、オーガニックに圧倒的に向いていないからです。病害の防除をせず放っておけば、すぐにカビ病などに侵されて収穫できなくなってしまいます。慣行農法(農薬などを使う農法)からオーガニックに無理やり移行すれば、収穫量は3割になるだろうとすら言われています。
PIWI品種はヨーロッパ系ブドウをカビ耐性のある他の種と交配させてつくります。シャルドネやピノ・ノワールなどに比べて病気になりにくいので、散布する農薬を減らせるのです。環境負荷を減らせるほか、コストダウンにつながるとあって、ヨーロッパを中心に注目されています。それもあって北海道ワインでは昔から数種類のPIWI品種を栽培してきました。
PIWI品種の研究と経験がもっと進めば、根本的にブドウ栽培に向いていない日本でも、安くて美味しいワインがつくれるようになるかもしれません。
《このワインについて》
浦臼町にある直轄農園「鶴沼ワイナリー」で栽培される「ロンド」というPIWI品種を中心に、レゲントやPIWI以外の黒ブドウをブレンド。
プラムや梅のような果実感。少し野性的な風味を感じます。やや軽めのボディに強めの酸味を持つので、軽いワインですがあまり冷やしすぎない方がいいでしょう。
Hokkaido Wine PIWIs Blend