《生産者について》
朝日町ワインの前身は「山形果実酒製造有限会社」として河岸段丘にスタート。昭和54年に現在の「朝日町ワイン」の名前となった第三セクターです。
町の生産者組合から購入する高品質なブドウの良さを真面目に引き出す。それを目標に比較的リーズナブルなワインをリリースしています。
朝日町には最上川が流れており、それがつくった河岸段丘は腐植に乏しい粘土質土壌。それがブドウやリンゴの栽培に適しているといいます。
《日本のピノ・ノワールについて》
ピノ・ノワールは安くて美味しいものがなかなか見つからない品種ですが、日本においてはそもそも存在しません。取り組む生産者はじわじわと増えているものの、5000円くらいがスタートラインという印象。
ブルゴーニュ生まれのピノ・ノワールに対して、日本の気候は一般には暑すぎるもの。病気にも弱いです。風味がきちんと詰まったブドウを収穫し上質なワインにするには、畑選びから始まり様々な苦労があるのでしょう。まだまだ生産量も少なく、栽培コストの高さが値段に反映されているのです。
その点でこの朝日町ワインのものは、同ワイナリーらしい値ごろ感が素晴らしい!もちろん味わいもピノ・ノワールらしいものです。
《テイスティングノート》
淡いルビー色をしており、香りにはラズベリーやイチゴ、シナモンなどを感じます。口当たりはスムースで上品なもの。酸味は決して高くないのですが、凝縮感がほどほどなのでちょうどよくエレガントな仕上がりです。
そりゃあ銘醸地のものと比べると弱い点が目立つでしょうが、この価格でしっかりとピノ・ノワールの味。将来が楽しみになります。
Asahimachi Wine Mister Sellection Cuvee Pinot Noir