《生産者について》
テッレ・デル・バローロはこの地域で最大規模の生産者組合。60年以上の歴史があり、契約農家は400軒、約650haもの広大な畑がこの組合に属します。
様々な地域から大量のブドウが持ち込まれ、それを捌いていくつもの素晴らしいワインへと導くのは、醸造家であるダニエーレ・ポンツォ氏。
テッレ・デル・バローロの味わいはややクラシックな傾向にあるものの、彼は決してモダンな技術を否定するわけではなく、品質を向上するために柔軟に取り入れています。
その一環が樽の研究。様々な樽が自分のワインに及ぼす影響を調べる研究室をもっています。曰く「樽の使いは画家が色を選ぶようなもの」。
ワインの味わいの傾向は、バローロもバルバレスコも比較的親しみやすいもの。豊富なタンニンが特徴のネッビオーロという品種にあって、リリースしたてから楽しみやすい味わいに仕上げます。この生産規模ゆえに、どんどんワインを消費してもらいたいという想いもあるのでしょう。そしてその値段は間違いなく業界のプライスリーダーです。
《このワインについて》
フレンチオークの大樽で18か月熟成も含め、62か月熟成を行ってリリースされたものの一部をさらにワイナリー熟成。蔵出しとしてリリースされた「バローロ・リゼルヴァ」です。もうヴィンテージから10年以上の年数なのにエチケットがキレイでコルクもしっかりしているのはそのためです。
この生産者のバローロは比較的早く飲み頃を迎えるとはいえ、バローロにとって10年程度はまだまだ若い部類。飲み頃には入っていますが”ちょい熟"程度で、これからの熟しも期待できます。
まだベリー系の果実味も少し感じつつ、キノコや動物の革のような複雑な「熟成バローロ」の香りをしっかり感じられます。熟成の効果でタンニンは非常に上品できめ細かいものとなっているので、「バローロらしい強烈なタンニン」におびえる必要はありません。
Barolo Riserva Terre del Barolo