クルニはマルケ州でつくられる、狂気の沙汰ともいうべきモンスターワイン。その濃厚な味わいは唯一無二の存在であり、2006,2007年ヴィンテージが連続でイタリアNo,1赤ワインに選ばれました。これは主要なワイン評価誌5誌の合計得点で信頼度抜群です。その原動力となったものが、『新樽260%』などと言われる独特な醸造法でした。
新樽60%ステンレスタンク40%で野生酵母での発酵を行った後、新樽バリックで10か月熟成、さらに新樽バリックに移し替え10か月熟成してリリース。60%+100%+100%=260%の新樽という醸造は他に聞いたことがありません。
それだけ新樽を使うには、その風味に負けないとてつもない凝縮感のブドウが必要。そのために最大4万本/haという驚異的な密度でブドウの樹を植えます。
《生産者について》
オーナー醸造家のマルコ・カゾラネッティ氏は元エンジニア。福岡正信氏の著書から自然農法を学んだほかは、誰かに師事するのではなく独学でワインづくりを学びました。彼は「ワインづくりはパッションによって行うもの」と信じています。
ワイナリーの畑の中には、ここでしか見られないランやシダが繁茂しており、まさに「オアジ・デリ・アンジェリ(天使のオアシス)」のような幻想的な風景だといいます。
《テイスティングノート》
とても濃密な紫がかったルビー色。凝縮感のある黒系果実の香りに、チョコレートやバニラ、甘いスパイスのような新樽由来の香りも混ざります。ビロードのように厚く滑らかなアタック。タンニンは若いうちからギシギシするものではなく、クリーミー。とてつもなく長い余韻には満足感しかありません。
Kurni Oasi Degli Angeli