《生産者について》
ドイツきっての銘醸地ラインガウにて、辛口ワインをつくることに命を懸けるゲオルク・ブロイヤー。現在は2代目のテレーザ・ブロイヤーさんが陣頭指揮をとっています。2021年には新しい醸造施設を完成させるなど、代替わりしてからもその勢いを増しています。
特に辛口リースリングの品質においては、ドイツ全体で考えてもトップクラスであることは間違いなし。アメリカを始め様々な国から非常に引き合いの強いのが、ブロイヤーがつくる4つの特級クラスのリースリングです。
《このワインについて》
リースリングの陰に隠れるようにしてそれほど取り上げられることがないのですが、実はうまいのがブロイヤーの赤。
若いうちは厳しさを感じさせるような、研ぎ澄まされた酸味のリースリング。それとは対照的に、柔らかくチャーミングな印象を受けます。きっと生産者自身が、キュンキュンしたリースリングだけじゃなく、時に癒されるような赤も飲みたいのでしょう。肩の力を抜いて飲むべき、チャーミングな味わいです。
《テイスティングノート》
木いちごやサワーチェリーなど赤いベリーの果実香を覆うようにして、自然酵母っぽいニュアンスをはっきり感じます。口当たりは透明感がありつつ非常にソフト。熟したタンニンはあまり口内を刺激しません。
2018年という温暖なヴィンテージの特徴がよく現れており、非常に親しみやすい果実感。逆に熟成能力は期待できないでしょう。「リーズナブル」といえる価格ではありませんが、味わいはかしこまらない家飲みこそピッタリです。
Georg Breuer Rouge Spatburgunder