《テイスティングノート》
ストロベリーやフランボワーズのような赤系ベリーのピュアな果実香。決して複雑さはありませんが、ピノ・ノワールらしい上品さを感じます。場合によっては香りが開いてくるのに少し時間がかかるようです。
味わいはフレッシュな果実味主体で少し甘みを感じるような仕上がり。アルコール度数は低めですが、軽すぎることはありません。ちゃんとピノ・ノワールの味にコンパクトにまとまったワインです。
1000円台のピノ・ノワールとなると、過熟気味のブドウでぽってり重たいものや、逆に風味が薄くて酸っぱさが目立つものがちらほら。それと比較すればわずかにブルゴーニュのニュアンスを感じさせる、背伸びせずに上品にまとまった味づくりだなと感じていたら、ブルゴーニュの生産者でした。
《生産者について》
クレルジェ家は1238年創業と、ギネスブックに載るレベルで歴史の長いブルゴーニュの生産者。本拠地はボーヌの町の東側にあります。
そのノウハウを用いてコルス島でつくるのがこのワイン。
コルス島はイタリアのサルディーニャ島のすぐ北側。緯度としてはラッツィオ州と同じくらいです。普通なら暖かそうなこの島でピノ・ノワールをつくれるのは、海からの風と畑の標高ゆえだとか。
「イル・ド・ボーテ」というのは「美しい島」を意味する生産地区の名前です。
Ile de Beaute Pinot Noir Vieilles Vignes Raoul Clerget