《このワインについて》
このワインに関する文句があるとしたら、だいたいそれは高望みしすぎです。それくらい、1000円程度の低価格にしてよくできています。
南仏の気候に適したグルナッシュ、カリニャン、シラー、メルローをブレンド。果実味豊かなワインができあがる品種なので、この価格ながら味わいが薄っぺらくはなりません。赤ワインについて苦手とする人の多いタンニンは非常に控えめ。
香りのボリュームや余韻の長さ、個性的な風味といったところは乏しいですが、それは1000円という価格には求められないもの。値段を考えた時、嫌われる要素がないようによくつくられたワインです。
《生産者について》
ジャン・クロード・マス氏の指揮のもと、2-30年でとてつもない急成長を遂げたワイナリーグループ。様々なブランドを展開しており、「ラングドック=ルーションのワインで旨いの見つけたと思ったら、実はポール・マスでした」なんてことがたくさんあります。
その目指すところは「高品質かつバリュー・ワインである事」。それが実践されている証拠として、2020年ワインエンスージアスト誌の「ヨーロピアン・ワイナリー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しました。高級ワインも一部つくっていますが、その大半は1000円前後の手頃な価格帯。グループ全体でのワインの種類は、軽く100を超えるのではないでしょうか。
Claude Val Rouge