[ワインアドヴォケイト誌97号 1995年2月のレビュー]
1988年以降、ピション・バロンは見事なパフォーマンスを発揮している。今世紀に入ってから、6年連続でトップ10に入るワインを自分の畑で造ったと自慢できるボルドーのドメーヌがどれだけあるだろうか。1993年のPichon-Baronは、印象的な不透明に近いダークルビー/パープルの色をしている。スモーキーな木の香りに、熟したカシスの果実味とスパイスが加わったピュアで甘い香りは、中程度の強さだ。カベルネ・ソーヴィニヨンを多く含む他の1993年と同様に、ピション・バロンは強靭なタンニンと骨格を持ちながらも、印象的な抽出と豊かさを備えている。1989年や1990年のような純粋な果実の甘さや素晴らしい凝縮感はないが、このヴィンテージとしては特筆すべき成功を収めている。6~7年の熟成が必要だが、20年は持つだろう。
[Robert M. Parker, Jr.による試飲 飲み頃予想2001-2015年]
Chateau Pichon Longueville Baron