《生産者について》
オーストラリア、ビクトリア州。有名な都市であるメルボルンから南へ150kmほどのところに、ニューワールドで1,2を争うピノ・ノワールの生産者がいます。
フィリップ・ジョーンズ。ブルゴーニュの神様「アンリ・ジャイエ」に魅せられて、それまで植わっていたカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローを全て抜いてしまい、ピノ・ノワールに植え替えました。
栽培においても「自然の力をあるがままに」の哲学を貫いており、農薬や灌漑、清澄剤を使用せず、補酸も行いません。自然酵母で発酵を行います。
そのこだわりを維持するための少量生産。良作年のみの製造で1樽のみということもある「リザーヴ」を始めとして、せいぜい数百ケースのみという限定生産です。
《このワインについて》
”BIN 17K” Pinot Noirは、バス フィリップのリザーヴやプレミアム、エステートのレンジのワインを造るブドウ畑と違い、ワイナリーの「バックヤード」にあるわずか1haの畑のブドウから造られています。
ワインの名前の「17K」とは、この畑に超密植された17,000本のブドウ樹をあらわしており、それがこのワインの由来となっています。密植することで樹々は地中からの栄養分を奪い合い、凝縮した栄養分を果実に蓄えようとします。さらに房を間引くことで、残された果実からは想像を超える素晴らしいワインが造られます。
(ちなみにブルゴーニュの特級畑で10,000本/haほどの植樹)
数量の希少さだけではなく、世界中のワイン評論家たちから「南半球のロマネ・コンティ」と評されるほどの生産者フィリップ・ジョーンズ。バス フィリップ公式HPにも記載されていない、少量生産のキュヴェです。
《テイスティングノート》
ラズベリーやレッドチェリーの香りに、ハーブの清涼感と香ばしさ混ざり合い、さらにシナモンなどのスパイスがほのかに感じられます。ふっくらとした凝縮感のある口当たりと、あとから酸やミネラル感のある長い余韻が続きます。しっかりとした骨格、複雑な味わいで、甘さと香ばしさが共存しています。
無濾過で仕上げられたこのワインは、バス フィリップの優れたピノ・ノワール特有のピュアな果実味を表現しています。
Bass Phillip 17K Pinot Noir