《ゲヴュルツトラミネールについて》
「アロマティック品種」の代表格といえるゲヴュルツトラミネールは、ライチやバラのような華やかな香りが特徴。甘い香りのイメージ通りに半甘口に仕上げられることが多いですが、完全発酵させて辛口につくることもできます。
その他に味わいにほのかな苦みを感じることやブドウ糖度が上がりやすいことが特徴。なので辛口寄りにつくった場合は、アルコール度数の高いパワフルなワインになりがち。そういうワインは飲みごたえがありますが、1本飲み切る前に飽きてしまうかも。
それを避けるなら糖度が上がりきる前に早く収穫すればいいのですが、熟したフルーツの香りは犠牲になりがちです。
限りなく辛口に近い半辛口であるこのワイン。アルコール度数は12.5%(2023VT)と適度なのに、しっかりフルーツの甘い香りが広がります。品種特性を楽しみつつ1本飽きずに飲めるゲヴュルツトラミネールとして優秀です。
《テイスティングノート》
ライチや白桃などの甘いフルーツの香りがピュアに広がります。口に含めば濃厚すぎないスムースな果実味が広がり、パッションフルーツやショウガのような風味も感じます。適度に上品な酸味とミネラル感があり、個性は強いのにスイスイ飲めます。
飽きずに飲めるという点で晩酌ワインに活躍するのはもちろん、ほぼ辛口の軽快な味わいはレストランのフードペアリングにも重宝しそうです。
《生産者について》
エレスコは2009年に設立された比較的若いワイナリー。その分最新の栽培・醸造技術を取り入れており、ビオディナミの農法も取り入れているといいます。110haの畑には国際品種・スロバキアの伝統品種両方が植えられています。
敷地内には美術館や宿泊施設もあり、多くの観光客を受け入れているそうです。
Elesko Gewurztraminer Semidry