《テイスティングノート》
濃密な赤や黒のベリー系の香りに、シナモンやオールスパイスのような茶色の甘いスパイスの香りが広がります。口に含めばやや角ばった味わいの骨格が広がり、少しマールボロ産のピノ・ノワールのようなニュアンス。その後に上質なピノ・ノワールが持つじわっと舌の上に広がるようなうま味感が広がります。味わいの強さから豊かな日照を感じますが、全体としてドライな仕上がりで、果実味甘いニュアンスは控えめです。
コストパフォーマンスの高いワイナリーの上級クラスだけあり、しっかり高級感を醸し出しています。
《生産者について》
バルディビエソは1979年設立とチリの中では長い歴史を持つ家族経営のワイナリー。世界的に見れば大規模なワイナリーに分類されるものの、コンチャ・イ・トロやコノスルのような超巨大ワイナリーに比べれば小規模です。
南アメリカで最初にスパークリングワインをつくった生産者であり、やはり売れ筋はこのスパークリングワイン。しかし赤ワイン・白ワインも多様につくっており、どれも価格以上の味わいを感じさせてくれます。
スパークリングワイン用の醸造所は創業の地であるサンティアゴ近郊に。そのベースワインやスティルワインはクリコ・ヴァレー内にもう一つのワイナリーを構えています。そちらには300haの自社畑があり、さらに70程度の栽培農家のブドウをもとにワインをつくります。
リーズナブルなスパークリングワインのイメージが強く、確かにそれが主力商品ではありますが、スティルワインもまた優秀。品種特性がしっかり現れながら、現代のニーズにあわせたワイン造りを実践しています。
Single Vineyard Limari Valley Pinot Noir Vina Valdivieso