《生産者について》
カンティーナ・デル・ピノは、バルバレスコ村の中でも銘醸地として知られるオヴェッロに位置する小規模な家族経営のワイナリーです。1920年代にバルバレスコの礎を築いたとされるドミツィオ・カヴァッツァから土地を受け継ぎ、代々ブドウ栽培を続けてきました。現当主は4代目レナートの妻・フランカで、伝統を守りながら丁寧なワイン造りを行っています。所有する畑はオヴェッロを筆頭に、ガッリーナ、スタルデリ、アルベサーニなどの名だたるクリュばかり。特にオヴェッロでは丘の頂上に畑を持ち、その頂に植えられた一本の松の木がワイナリー名の由来となっています。冷涼なミクロクリマと石灰・砂質の独特な土壌から生まれるバルバレスコは、エレガントで熟成にも耐える高品質な味わいを備えています。
《このワインについて》
「ランゲ・ネッビオーロ」のクラスなので手頃な価格ですが、そのブドウはワイナリー自慢のオヴェッロの畑のもの。ステンレスタンク発酵、オークの大樽で6か月熟成と、バルバレスコに比べるとずっと短い熟成期間。しかもネッビオーロには珍しいガラス栓がつかわれています。
それによりネッビオーロのワインとしてはやや特殊ともいえる、フレッシュなフルーツの香りが飛び出します。熟成が短いためタンニンの落ち着きはないものの、その量はコントロールされていて秀逸。バローロ・バルバレスコ好きに違いを楽しんでもらいたい1本です。
Langhe Nebbiolo Cantina del Pino