《このワインについて》
2019年までデュルフォール・ヴィヴァンのセカンドとして位置づけられてきた「ル・ルレ・ド・デュルフォール・ヴィヴァン」。これが生産終了するとともに、ファースト/セカンドワインというラインナップが一新されました。
この「レ・プラント・ド・デュルフォール・ヴィヴァン」は、セカンドワインよりもさらに高品質なものという位置づけ。加えて単一区画からテロワールを表すワインとしてつくられる「ル・アモー」や「ル・プラトー」がリリースされています。
《テイスティングノート》
カシスやブラックベリーなどの控えめなフルーツ香に、スパイスやオークなどの複雑さ。このワインの魅力は何より口当たりで、まだ若いボルドーワインにもかかわらず極めてスムースです。高い新樽比率で熟成させたような厚みのある滑らかさではなく、軽やかで上品なシルクのような質感。なんの引っかかりもなく、ワイン単体でも心地よく飲み続けられます。
《ワイナリーについて》
シャトー・デュルフォール・ヴィヴァンはメドック、マルゴー村の2級格付けシャトー。
かつて1937年-1961年の間はシャトー・マルゴーに所有され、ブドウはマルゴーやパヴィヨン・ルージュに使われていました。それはそのまま、優れたテロワールの証明でもあるのですが、その期間「デュルフォール・ヴィヴァン」の名前のワインが存在しなかったので、知名度としては2級シャトーの中で低めです。
その後もしばらくは品質が低いままで、ロバート・パーカーなどの評論家からはかなり辛口な評価をもらっていました。
しかし1992年にゴンザッグ・リュルトン氏がオーナーとなってからは、大規模な設備投資を行ったことで品質が向上し始め、マルゴー村の特徴をよく表したスタイルになっています。
《デュルフォール・ヴィヴァンのスタイル》
ワインの特徴として、それほど凝縮感の高くない、エレガントなスタイルであることが挙げられます。
それもあってワイン評価誌では依然として高い点数はつきません。ゆえに価格も抑えめで、しかも若いうちから楽しむことができます。
2009年から実験的に始めたビオディナミによる栽培は、2013年には畑すべてに導入。左岸の格付けシャトーとしては3番目の早さで、それによりますますブドウの質は向上し、ミネラル感が感じられるようになったといいます。
Les Plantes de Durfort Vivens