《生産者について》
テッレ・デル・バローロはこの地域で最大規模の生産者組合。60年以上の歴史があり、契約農家は400軒、約650haもの広大な畑がこの組合に属します。
様々な地域から大量のブドウが持ち込まれ、それを捌いていくつもの素晴らしいワインへと導くのは、醸造家であるダニエーレ・ポンツォ氏。
テッレ・デル・バローロの味わいはややクラシックな傾向にあるものの、彼は決してモダンな技術を否定するわけではなく、品質を向上するために柔軟に取り入れています。
その一環が樽の研究。様々な樽が自分のワインに及ぼす影響を調べる研究室をもっています。曰く「樽の使いは画家が色を選ぶようなもの」。
ワインの味わいの傾向は、バローロもバルバレスコも比較的親しみやすいもの。豊富なタンニンが特徴のネッビオーロという品種にあって、リリースしたてから楽しみやすい味わいに仕上げます。この生産規模ゆえに、どんどんワインを消費してもらいたいという想いもあるのでしょう。そしてその値段は間違いなく業界のプライスリーダーです。
《このワインについて》
多くの栽培農家が所属する生産組合のワインは、その仕組み上どうしても平凡なワインが多いのは事実です。しかしテッレ・デル・バローロの場合は、生産量の30%程度の下級ワインをバルクで他社に売ってしまうそうで、それが品質を担保しています。
さらにこのワインは「スペリオーレ」。つまり通常品の赤ラベルより熟度の高いブドウを使った上級品です。赤ラベルと違ってきちんと樽熟成して仕上げられているので、バルベーラ特有の高い酸味はまろやかな印象に。
少し古いヴィンテージと合わせてしっとり落ち着いた雰囲気の味わいです。それがこの価格で飲めるのは、生産者のスケールメリットの恩恵と言えるでしょう。
Barbera d’Alba Superiore Terre del Barolo