《生産者について》
ドメーヌ・マニエールは 1795 年からヴォーヌ・ロマネに続く生産者。現在、5 代目となるリシャール・マニエールがワインを手掛けています。
エシェゾーをはじめ、ヴォーヌ・ロマネのレ・スショやニュイ・サン・ジョルジュのダモードなど優れた畑を持ちながら、ワインの大半をネゴシアンにバルク売りしていたため、これまで無名の存在でした。しかし、そのクオリティに感銘を受けたブルゴーニュのワイン商が「絶対に元詰めしてドメーヌの名前でワインを世に出すべきだ」と彼を説得。ようやく元詰め数は増えましたが、その内 9 割がフランス国内で消費されてしまうため、国外で彼のワインに出会う機会は非常に稀です。
黙々と畑仕事に取り組むリシャールは「畑で生まれ、畑で死ぬ」という生粋のヴィニュロン。同村の醸造家たちは「ブドウ畑ではなく庭園だ」と評するほど、彼の畑は完璧に整えられており、そこから素晴らしいワインが生まれます。
エチケット変更はまだのようですが、今後は「マニエール ペール&フィーユ」というドメーヌ名となるようです。
《このワインについて》
彼の特級畑エシェゾーは、彼の区画の両隣をあのDRCが所有するほどとてつもない好立地。5年おきに畑の交換が持ち掛けられているが、応じるつもりはないといいます。樹齢80年。甘やかな凝縮感のある果実味が例年の特徴ですが、2021年というヴィンテージの特徴を受けて少し控えめ。様々な果実や花のような香りを強く感じます。そのまま複雑に変化していく味わい、長く続く余韻とともに完成度の高さを見せつけられるクオリティと個性が明確に表現されています。
Echezeaux Grand Cru Richard Maniere